にもかかわらず、二度の総攻撃をかけても旅順が落ちなかったという事実が大きな失望を呼び、事情を知らない軍内外からは、乃木将軍に対する非難の声が日増しに高まっていきました。
第三軍に対する非難は、ついに「乃木更迭(こうてつ)論」にまで達しました。しかし、天皇ご自身が選ばれた「親任官」であった乃木将軍を辞めさせるには、明治天皇のご裁可が必要でした。このため、陸軍参謀総長の山県有朋(やまがたありとも)は、御前会議において第三軍司令官を交代させるべく、明治天皇にお伺(うかが)いを立てましたが、陛下はただ一言仰られたのみでした。
「乃木を替えれば、乃木は生きてはおらぬぞ」。
第三軍の苦戦が続く最中であっても、明治天皇の乃木将軍へのご信任はいささかも揺(ゆ)らぐことはなかったのです。
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