王政復古の大号令が発せられた同じ日の夜に「小御所(こごしょ)会議」が明治天皇ご臨席のもとで開かれました。旧幕府側の前土佐藩主の山内容堂(やまうちようどう)らは、この会議に前将軍の徳川慶喜が出席できないことを抗議しましたが、岩倉具視らが受けいれないなど話し合いは紛糾(ふんきゅう、意見や主張などが対立してもつれること)し、やがて休憩に入りました。
休憩時、岩倉は外で警備をしていた西郷に意見を求めると、西郷は「短刀一本あれば用は足りる」と答えたそうです。つまり、相手と差し違えるだけの覚悟をもてば道は開けると岩倉を勇気づけたのでした。
西郷の発言がやがて山内容堂の耳にまで届くと、土佐藩に傷をつけてまで幕府に肩入れすることはないと判断した山内はその後沈黙し、休憩後はほぼ岩倉らの思いどおりに会議は進みました。結局慶喜は将軍のみならず、内大臣の辞任と領地を一部返上させられることで決着しました。
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