「政治をなすには広く会議を行い、公(おおやけ)の議論によって決めるべきである」という意味のこの御誓文は、新政府による強権的な政治ではなく、公の議論、つまり議会政治によって何事も決めるべきであるという強い決意を、天皇が神前(しんぜん)にて誓われるというかたちで示されたものです。
つまり、明治政府は当初から議会政治を前提にした政策を目指していたのです。また、同年に出された政体書(せいたいしょ)においても、五箇条の御誓文を国家の基本方針と改めて規定し、近代憲法の基本方針である三権分立が規定されています。
加えて、岩倉具視(いわくらともみ)を団長とする使節団(しせつだん)が欧米各国を訪問した際には、我が国と諸外国との大きな差を痛感するとともに、従来の不平等条約を解消し、我が国が近代国家として諸外国と肩を並べるためには、憲法などの国の基本となる法律の制定が不可欠であることを思い知りました。
しかし、その頃の政府には不平士族の反乱への対策などの解決すべき問題が山積しており、憲法制定や議会開設に着手するどころではなかったのです。




いつも有難うございます。
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オバrev 五箇条のご誓文という言葉は記憶にありますが、中身は記憶の彼方に・・・○十年も前のことですので(^^;)
しかし、短い言葉で根本をついている、なかなか素晴らしい文章ですね。今でもそのまま通用しますというより、今こそ政治家にはこの言葉をかみしめて欲しいです。
原案やこれをまとめた人物の理念や歴史観などに興味が起こりますね。
この状況でできた明治憲法もじっくり読んだことないので、その解説が楽しみです。
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 五箇条のご誓文という言葉は記憶にありますが、中身は記憶の彼方に・・・○十年も前のことですので(^^;)
五箇条の御誓文が出されたという歴史上の事実としては以前から有名ですが、肝心の中身についてはなぜか歴史教育では触れられないんですよね…。我が国における民主政治の根本が秘められているのですが。
> しかし、短い言葉で根本をついている、なかなか素晴らしい文章ですね。今でもそのまま通用しますというより、今こそ政治家にはこの言葉をかみしめて欲しいです。
> 原案やこれをまとめた人物の理念や歴史観などに興味が起こりますね。
私もそう思います。権謀術数は国家としての戦略あってこそであり、党利党略、あるいは売国のためではありません。
五箇条の御誓文を起草したのは由利公正(ゆりきみまさ)であり、最終的にまとめたのが木戸孝允(きどたかよし)といわれています。
> この状況でできた明治憲法もじっくり読んだことないので、その解説が楽しみです。
有難うございます。これからいよいよ本題に入っていくことになります。
.
ぴーち こんばんは!
岩倉具視のお名前で思い出したエピソードですが、
当時のこの一団は、英会話が余り堪能では無かった為に、終始、言葉少なめに交渉を推し進めていたらしいですが、そんな無口な日本人をアメリカ人は、威厳のある人物と捕らえて、深く敬ったと伺った事がありました。今の日本人は語学に精通し過ぎて、余計な事までしゃべり過ぎ、逆に足元を見られている傾向があるのでは無いでしょうか。
黙っていて、何を考えているのか判らない態度が、当時の日本人の腹の内を探る手立てが困難で、威風堂々とした貫禄を印象付けていたように思いました。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 なるほど、確かに必要以上のことを話さないほうが、相手にとっては何を考えているのか分からずに警戒するとともに、畏敬の念を抱くという側面がありますよね。
だとすればおしゃべりな私は失格かもしれません(笑)。
いずれにせよ、明治の人間が各国から尊敬を受けたことが、その後の我が国にとっては良かったことなのでしょうね。
.
満柚子 コメありがとうございます!
怪我は不思議と全くないので
大丈夫ですよ(*^∀^*)
五箇条の御誓文は知ってますが
詳しいことまでは知りませんでした~
勉強になります♪
満柚子さんへ
黒田裕樹 > コメありがとうございます!
> 怪我は不思議と全くないので
> 大丈夫ですよ(*^∀^*)
それは良かったですね(^^♪
身体が丈夫なようでうらやましいです。
> 五箇条の御誓文は知ってますが
> 詳しいことまでは知りませんでした~
> 勉強になります♪
有難うございます。単なる暗記だけでない、歴史的な真実を皆さんにもっとご理解いただかないといけませんね。
管理人のみ閲覧できます
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欧米視察団
青田です。 黒田先生
こんにちは
青田です。
この欧米視察団が凄いことは
① 政府の主要メンバーが中心になっていた。
(岩倉具視、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文)
② 海外の長所だけではなく、短所もしっかり
学んできた。
◆ アメリカで、外交の難しさを痛感。
◆ イギリスで、資本主義の光と影を観る。
(貧富の格差の激しさ、金融の怖さ)
◆ ベルギーが小さな国なのに、なぜ、経済力が
成り立っているのか、その秘密を知る。
◆ 元々、後進国家だったプロイセンのビスマルクから、『国際ルールは、大国が勝手に創ったこと。工業化で、大事なこと。』を学ぶ。
今の日本の政治家のように安易に北欧型がイイと
考えるのとは、全く、違いますね。
外国から、学ぶことは、大事ですが、
それが、日本に適応しやすいものがどうかと
いうことを考えないと、国が混乱するだけです。
黒田先生は、どう思われますか?
青田さんへ
黒田裕樹 仰るとおりだと思います。
鹿鳴館などで誤解されがちですが、明治政府は「何が何でも」と闇雲に近代化を推し進めたわけではありませんでした。
明治憲法一つにしても、どの国の方式が一番我が国に合っているかを慎重に考えた末に制定されています。
戦後の「何でもアメリカナイズ」と決定的に違っていますし、その結果は皆さんご存じのとおりですね。
しかし、短い言葉で根本をついている、なかなか素晴らしい文章ですね。今でもそのまま通用しますというより、今こそ政治家にはこの言葉をかみしめて欲しいです。
原案やこれをまとめた人物の理念や歴史観などに興味が起こりますね。
この状況でできた明治憲法もじっくり読んだことないので、その解説が楽しみです。
五箇条の御誓文が出されたという歴史上の事実としては以前から有名ですが、肝心の中身についてはなぜか歴史教育では触れられないんですよね…。我が国における民主政治の根本が秘められているのですが。
> しかし、短い言葉で根本をついている、なかなか素晴らしい文章ですね。今でもそのまま通用しますというより、今こそ政治家にはこの言葉をかみしめて欲しいです。
> 原案やこれをまとめた人物の理念や歴史観などに興味が起こりますね。
私もそう思います。権謀術数は国家としての戦略あってこそであり、党利党略、あるいは売国のためではありません。
五箇条の御誓文を起草したのは由利公正(ゆりきみまさ)であり、最終的にまとめたのが木戸孝允(きどたかよし)といわれています。
> この状況でできた明治憲法もじっくり読んだことないので、その解説が楽しみです。
有難うございます。これからいよいよ本題に入っていくことになります。
岩倉具視のお名前で思い出したエピソードですが、
当時のこの一団は、英会話が余り堪能では無かった為に、終始、言葉少なめに交渉を推し進めていたらしいですが、そんな無口な日本人をアメリカ人は、威厳のある人物と捕らえて、深く敬ったと伺った事がありました。今の日本人は語学に精通し過ぎて、余計な事までしゃべり過ぎ、逆に足元を見られている傾向があるのでは無いでしょうか。
黙っていて、何を考えているのか判らない態度が、当時の日本人の腹の内を探る手立てが困難で、威風堂々とした貫禄を印象付けていたように思いました。
応援凸
だとすればおしゃべりな私は失格かもしれません(笑)。
いずれにせよ、明治の人間が各国から尊敬を受けたことが、その後の我が国にとっては良かったことなのでしょうね。
怪我は不思議と全くないので
大丈夫ですよ(*^∀^*)
五箇条の御誓文は知ってますが
詳しいことまでは知りませんでした~
勉強になります♪
> 怪我は不思議と全くないので
> 大丈夫ですよ(*^∀^*)
それは良かったですね(^^♪
身体が丈夫なようでうらやましいです。
> 五箇条の御誓文は知ってますが
> 詳しいことまでは知りませんでした~
> 勉強になります♪
有難うございます。単なる暗記だけでない、歴史的な真実を皆さんにもっとご理解いただかないといけませんね。
こんにちは
青田です。
この欧米視察団が凄いことは
① 政府の主要メンバーが中心になっていた。
(岩倉具視、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文)
② 海外の長所だけではなく、短所もしっかり
学んできた。
◆ アメリカで、外交の難しさを痛感。
◆ イギリスで、資本主義の光と影を観る。
(貧富の格差の激しさ、金融の怖さ)
◆ ベルギーが小さな国なのに、なぜ、経済力が
成り立っているのか、その秘密を知る。
◆ 元々、後進国家だったプロイセンのビスマルクから、『国際ルールは、大国が勝手に創ったこと。工業化で、大事なこと。』を学ぶ。
今の日本の政治家のように安易に北欧型がイイと
考えるのとは、全く、違いますね。
外国から、学ぶことは、大事ですが、
それが、日本に適応しやすいものがどうかと
いうことを考えないと、国が混乱するだけです。
黒田先生は、どう思われますか?
鹿鳴館などで誤解されがちですが、明治政府は「何が何でも」と闇雲に近代化を推し進めたわけではありませんでした。
明治憲法一つにしても、どの国の方式が一番我が国に合っているかを慎重に考えた末に制定されています。
戦後の「何でもアメリカナイズ」と決定的に違っていますし、その結果は皆さんご存じのとおりですね。