地頭による非法に対して、荘園領主は訴訟によって事態を解決しようとしましたが、現地に根を下ろした地頭の行動は、次第に無視できないものになっていきました。そこで領主側は、地頭との紛争を避(さ)けて収入を確実に得るため、やむを得ず地頭に荘園の管理一切を任せて、一定の年貢収入だけを請け負わせるという地頭請(じとううけ)の制度を認めました。なお、請負の対象となった土地のことは請所(うけしょ)と呼ばれました。
この他にも、現地の土地を分割して地頭に分け与え、別々の支配を認め合うという下地中分(したじちゅうぶん)も行われるようになるなど、地頭の権限はさらに強化されていきました。これらの背景には、武士が政治の実権を握ったことで地位が飛躍的(ひやくてき)に上昇したのみならず、強い武力を持っていた地頭に対して、荘園領主が何もできなくなってしまったという実情がありました。
鎌倉幕府の方針も、基本的には当事者間の取り決めによる解決を進めたことで、荘園などの現地の支配権は、次第に地頭の手に移っていきました。まさに「泣く子と地頭には勝てない」といったところでしょうか。




いつも有難うございます。
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りら 荘園ってそういう意味だったんだ
いつも頭の回転が良くなるみたい
明日も楽しみにしてるね
.
ぴーち こんばんは!
う~ん。。確かに
「泣いている子」は
手に負えないですもんね^^;
地頭は、飛ぶ鳥を落とすような
勢いがあったのですね!
それでも、その後の展開が
気になります^^;
応援凸
.
ラズベリー こんなに分かりやすく書くってすごいですねー★^∀^!
ランキングの全部ぽちっとしましたww
りらさんへ
黒田裕樹 今日も有難うございます。
荘園は奈良時代から続いていますが、この頃になると勢力が衰えて、次第に地頭のほうが影響力を増してくるんですよね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > う~ん。。確かに
> 「泣いている子」は
> 手に負えないですもんね^^;
「泣く子と地頭には勝てない」ということわざほど、当時の状況を物語っているものはないと思います。武力を背景に荘園の影響力を削いでいくあたりが巧妙ですよね。
> 地頭は、飛ぶ鳥を落とすような
> 勢いがあったのですね!
> それでも、その後の展開が
> 気になります^^;
そうですね。鎌倉時代は地頭の影響が強いですが、室町時代になると別の役職の方が強くなっていきます。戦国大名以前に「○○大名」と呼ばれていますからね(^^♪
ラズベリーさんへ
黒田裕樹 > こんなに分かりやすく書くってすごいですねー★^∀^!
嬉しいですねぇ(^_^)v
私にとっては最大級の褒め言葉です(^o^)丿
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有難うございます。ラズベリーさんのブログへも、こちらからまた応援させていただきますね(^^♪
.
スポーツ猫 こんばんわお邪魔します。
いつも時代でもやっぱり一つ認めてしまうと
そこから少しづつ掌握されて
最後には完全に支配されてしまうのは
いつの時代も共通なものだと感じました。
「泣く子と地頭には勝てない」
まさにその通りだと思いますね。
スポーツ猫さんへ
黒田裕樹 > いつも時代でもやっぱり一つ認めてしまうと
> そこから少しづつ掌握されて
> 最後には完全に支配されてしまうのは
> いつの時代も共通なものだと感じました。
そうですね。まさに「庇(ひさし)を貸して母屋を盗られる」といったところでしょうか。
現代でも同じようなことが起ころうとしているようですが…。
> 「泣く子と地頭には勝てない」
> まさにその通りだと思いますね。
これほどしっくりとしたことわざも珍しいですね。
地頭の横暴さが目に浮かぶようです。
.
shana おお、農民さんが苦しくなってきますね。やはり二重に取られると大変でしょうねー……
ていうか、力に物を言わせるのって……
shanaさんへ
黒田裕樹 > おお、農民さんが苦しくなってきますね。やはり二重に取られると大変でしょうねー……
表向きは地頭が荘園領主の代わりに年貢を徴収することになっていますが、その実は…。この時代はまだまだ「力あるものが勝つ」んですね。
> ていうか、力に物を言わせるのって……
武士の世の中ですからね。鎌倉幕府自体も「力に物を言わせて」政権を奪取しましたから、この流れもむしろ当然なのかもしれません。
いつも頭の回転が良くなるみたい
明日も楽しみにしてるね
う~ん。。確かに
「泣いている子」は
手に負えないですもんね^^;
地頭は、飛ぶ鳥を落とすような
勢いがあったのですね!
それでも、その後の展開が
気になります^^;
応援凸
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荘園は奈良時代から続いていますが、この頃になると勢力が衰えて、次第に地頭のほうが影響力を増してくるんですよね。
> 「泣いている子」は
> 手に負えないですもんね^^;
「泣く子と地頭には勝てない」ということわざほど、当時の状況を物語っているものはないと思います。武力を背景に荘園の影響力を削いでいくあたりが巧妙ですよね。
> 地頭は、飛ぶ鳥を落とすような
> 勢いがあったのですね!
> それでも、その後の展開が
> 気になります^^;
そうですね。鎌倉時代は地頭の影響が強いですが、室町時代になると別の役職の方が強くなっていきます。戦国大名以前に「○○大名」と呼ばれていますからね(^^♪
嬉しいですねぇ(^_^)v
私にとっては最大級の褒め言葉です(^o^)丿
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いつも時代でもやっぱり一つ認めてしまうと
そこから少しづつ掌握されて
最後には完全に支配されてしまうのは
いつの時代も共通なものだと感じました。
「泣く子と地頭には勝てない」
まさにその通りだと思いますね。
> そこから少しづつ掌握されて
> 最後には完全に支配されてしまうのは
> いつの時代も共通なものだと感じました。
そうですね。まさに「庇(ひさし)を貸して母屋を盗られる」といったところでしょうか。
現代でも同じようなことが起ころうとしているようですが…。
> 「泣く子と地頭には勝てない」
> まさにその通りだと思いますね。
これほどしっくりとしたことわざも珍しいですね。
地頭の横暴さが目に浮かぶようです。
ていうか、力に物を言わせるのって……
表向きは地頭が荘園領主の代わりに年貢を徴収することになっていますが、その実は…。この時代はまだまだ「力あるものが勝つ」んですね。
> ていうか、力に物を言わせるのって……
武士の世の中ですからね。鎌倉幕府自体も「力に物を言わせて」政権を奪取しましたから、この流れもむしろ当然なのかもしれません。