さらにその上の3階の禅宗様は中国風ですが、これは当時明から「日本国王」に任じられていた義満自身を指していると考えられ、義満が「自分は朝廷も幕府も超えた存在である」と自ら宣言しているに等しいことになります。
しかも、金閣寺の屋根には聖天子(せいてんし)が出現するときに世に出るとされる、チャイナの伝説上の鳥である鳳凰(ほうおう)が飾られていますが、全国の寺院で屋根に鳳凰があるのは、金閣寺の他にはこれを真似(まね)てつくられた銀閣寺(ぎんかくじ)と、平安時代の建築物である宇治の平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)くらいしかありません。
寺院の屋根飾りとしては滅多に用いられない鳳凰が金閣寺に使用されている理由は、そこを普段から使用する人間、つまり「義満こそが聖天子そのものである」と自負していたからだとは考えられないでしょうか。
※下記の映像は10月18日までの掲載分をまとめたものです。
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