「天皇ヲ以テ現御神(あきつみかみ)トシ、且(かつ)日本国民ヲ以テ他ノ民族ニ優越セル民族ニシテ、延(ひい)テ世界ヲ支配スベキ運命ヲ有ストノ架空ナル観念ニ基(もとづ)クモノニモ非(あら)ズ」。
この文章だけ読めば、昭和天皇が自らの神格化を否定されたと見なすことも不可能ではないですが、これは詔書のほんの一部分に過ぎませんし、陛下が本当に仰りたかった内容は、実はこの文章の直前にあるのです。
「然(しか)レドモ朕(ちん)ハ爾等(なんじら)国民ト共ニ在リ、常ニ利害ヲ同ジウシ休戚(きゅうせき、喜びや悲しみのこと)ヲ分(わか)タント欲ス。朕ト爾等国民トノ間ノ紐帯(ちゅうたい)ハ、終始相互ノ信頼ト敬愛トニ依(よ)リテ結バレ、単ナル神話ト伝説トニ依リテ生ゼルモノニ非ズ」。
陛下は常に国民とともに存在し、国民と利害を同じくして、喜びも悲しみも一緒に分かち合いたいと仰ったうえで、天皇と国民との間の紐帯、すなわち強い絆(きずな)は単なる神話や伝説によってではなく、相互の信頼と敬愛とによって結ばれているとされておられるのです。
※下記の映像は5月6日までの掲載分をまとめたものです。
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ぴーち こんばんは!
そうですね。
逆に立場から考えれば
天皇家と言う特異なお家柄に生まれ持って
しまったが為に、一般的な庶民の生活を
営む事が出来ないもどかしさは
多々お気持ちの中にあったのではないかと
思われますね。
それ故に、その思いに少しでも近づきたいと
言う思いは殊の外深かったのでしょうね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 皇室にお生まれになられたことは、昭和天皇にとって非常に大きかったことに間違いないと思われます。
だからこそ、陛下には陛下のお立場があり、私たち一般国民にとってもかけがえのないご存在であったということですね。
ぴーち 自分で自分のコメントを読み返した時に、可笑しな解釈になって
しまっていました。失礼致しました。
私が伝えたかったのは、天皇家に生まれなかった
自分はまだまだ幸せであったなと感じた事と、
仰るとおり、昭和天皇は天皇家にお生まれになられた事でそもそものご性格も相まって
より一層の責任感や正義感を強く感じ、御自分を律する思いが深くなっていったのではなかろうかと
思われてなりません。
ぴーちさんへ その2
黒田裕樹 いえいえ、お気になさらないでください。
確かに皇室にお生まれになられるということは、私たち一般人には到底分からない重みがあったのでしょうね。
そうですね。
逆に立場から考えれば
天皇家と言う特異なお家柄に生まれ持って
しまったが為に、一般的な庶民の生活を
営む事が出来ないもどかしさは
多々お気持ちの中にあったのではないかと
思われますね。
それ故に、その思いに少しでも近づきたいと
言う思いは殊の外深かったのでしょうね。
だからこそ、陛下には陛下のお立場があり、私たち一般国民にとってもかけがえのないご存在であったということですね。
しまっていました。失礼致しました。
私が伝えたかったのは、天皇家に生まれなかった
自分はまだまだ幸せであったなと感じた事と、
仰るとおり、昭和天皇は天皇家にお生まれになられた事でそもそものご性格も相まって
より一層の責任感や正義感を強く感じ、御自分を律する思いが深くなっていったのではなかろうかと
思われてなりません。
確かに皇室にお生まれになられるということは、私たち一般人には到底分からない重みがあったのでしょうね。