1707年10月4日、元禄大地震を上回るマグニチュード8.6と推定される大地震が発生し、さらにその影響のためか、49日後の1707年11月23日には、富士山が大噴火を起こしてしまいました。富士山の噴火によって、周囲の地域は壊滅的な打撃を受けて飢饉(ききん)が発生し、また大量の火山灰が降り積もったことによって江戸も大きな被害を受けました。これらの大地震は宝永大地震(ほうえいおおじしん)、富士山の大噴火は宝永大噴火(ほうえいだいふんか)と呼ばれています。
立て続けに起きる火事や天災などの不幸な偶然は、それまでの元禄文化の残像を吹き飛ばし、庶民は時の為政者である綱吉のことを深く恨むようになりました。綱吉自身もショックが大きかったのでしょうか、約1年後の1709年1月に、64歳でこの世を去ってしまいました。
綱吉には後継の男子がおらず、兄の綱重の子である綱豊を養子としていました。綱吉の死後に第6代将軍となった綱豊改め徳川家宣(とくがわいえのぶ)にとってまずやらなければならなかったのは、綱吉政権末期の大混乱の状態を一刻も早く落ち着かせることでした。家宣はブレーンの新井白石(あらいはくせき)の勧めもあって、生類憐みの令の廃止を宣言し、庶民の喝采(かっさい)を呼んだとされています。
しかし、新将軍になって世の中が変わることを期待されたのは事実でしょうが、生類憐みの令の廃止については、喝采を呼ぶほどの出来事だったかどうかという疑問が感じられます。
ところで、今回の講義の最初に「生類憐みの令は、一説によれば数十万人の罪人を出した」と書いたのを皆さんは覚えていますか?
今となっては冗談としか思えないこの数字を出した人物こそが、家宣のブレーンであった新井白石なのです。




いつも有難うございます。
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えめる にゃんとぉっ! あ、すみません。驚いたもので(笑)
富士山噴火の責任は無理ニャよねぇ。
新井白石? 名前は知っているニャ。
そっか。この人が、何かを企んでいたのニャな?
頭のいい人って、ずるいことも考えるものニャね。
何しようというのか。また次回のお楽しみっ。
悲惨
JJSG ふたたび。
2度の大地震に富士山の噴火とは。。。
大打撃ですね。
当時の人たち、そりゃーもう、ものすごい悲惨だったでしょうね。。。
自然災害ですから、いかんともしがたいですねぇ。
綱吉も、自然災害の責任を押し付けられちゃー、かなわんですよね。
新井白石、名前はよく聴きます。
どんな人でしたっけ?
すっかり忘れました。
さては、人に罪を押し付ける悪い奴ですね???
えめるさんへ
黒田裕樹 富士山の噴火のような自然災害を為政者のせいにされたらたまりませんよねぇ…(>_<)
新井白石は、江戸時代きっての儒学者です。当然勉強はできます。できるんですが…。
ここから先は明日(3日)の更新をご覧下さいm(_ _)m
JJSGさんへ
黒田裕樹 当時で考えられるような悲惨な災害が綱吉政権の末期に頻発しているんですよね。前コメともかぶるんですが、綱吉公は人々の不満のはけ口にされてしまったのでしょうか。あまりにも気の毒です。
> さては、人に罪を押し付ける悪い奴ですね???
鋭いですね(^^ゞ
なみなみ こんばんは。
新井白石さん。
たぶんですけどこの人、
真面目な優等生タイプの嫌なところが煮詰まったような感じの人ですねw
粘着質というかなんというか・・・。
先生に言いつけるようなこと、ガンガンしてそうですww
それにしても荻原重秀さんは、先見の明があるというか、
ちょっと生まれるのが早すぎるぐらいの発想でビックリです。
なみなみさんへ
黒田裕樹 > たぶんですけどこの人、
> 真面目な優等生タイプの嫌なところが煮詰まったような感じの人ですねw
> 粘着質というかなんというか・・・。
> 先生に言いつけるようなこと、ガンガンしてそうですww
新井白石は政治家というよりは儒学者ですからね。学問上の理想に燃えた人から他人を見ると、どんな風に見えるでしょうか…?
> それにしても荻原重秀さんは、先見の明があるというか、
> ちょっと生まれるのが早すぎるぐらいの発想でビックリです。
そうですよね。歴史では、重秀のように「生まれる時代が早すぎる」人がたまに現れます。ただ、そういった人々の最後は…。
管理人のみ閲覧できます
-
こんばんは。
晴雨堂ミカエル こんばんは、映画ブログの晴雨堂です。
ブログでの講義、拝聴しています。私が思い描いていた綱吉像そのものでした。
以前、草剛氏が綱吉を演じたことがありましたが、あれが時代劇の中で最もキャラとして史実の綱吉に近いかなと思っています。あくまで比較の問題で。
田沼意次の時代が楽しみです。あの時代もかなり先進的な政治だったと私は思っています。
現代政治を占う
オバrev ふ、ふ、富士山の噴火がこの時に起こったんですか.ΣΣ(゚д゚lll)ドヒェ~
う~ん、実績を評価されずに、その時起こった災害を自分のせいにされ失脚し、変わりにできた政権は前政権を否定するところから始める。
家宣と新井白石の政権の今後は、現代の政治を占う上で重要な参考になるかも(^_-)
晴雨堂ミカエルさんへ
黒田裕樹 お言葉有難うございます。MAHHYAさんのブログではお世話になりました。
草なぎ氏の綱吉、確かにありましたね。他の部分が結構いい加減でしたが、綱吉本人としては確かに一番近いですね。史実のとおりの時代劇ができてくれればいいのですが、難しいでしょうね…。
田沼は12月の予定です。晴雨堂ミカエルさんのご期待に添えるかどうかは分かりませんが、11月の吉宗ともども、よろしくお願いします。
オバrevさんへ
黒田裕樹 > ふ、ふ、富士山の噴火がこの時に起こったんですか.ΣΣ(゚д゚lll)ドヒェ~
そうなんです。滅多に起きないことが起きてしまったんですから、迷信を信じていた当時の庶民は綱吉公にさぞかし怒ったことでしょう。綱吉公も庶民も、どちらもお気の毒としかいいようがありません。
> う~ん、実績を評価されずに、その時起こった災害を自分のせいにされ失脚し、変わりにできた政権は前政権を否定するところから始める。
> 家宣と新井白石の政権の今後は、現代の政治を占う上で重要な参考になるかも(^_-)
いつものことながら鋭いですね(^^ゞ
新井白石による「正徳の治(しょうとくのち)」には、現代の皇室につながる閑院宮家(かんいんのみやけ)の創設など、良い面もあるのですが…。
管理人のみ閲覧できます
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富士山噴火の責任は無理ニャよねぇ。
新井白石? 名前は知っているニャ。
そっか。この人が、何かを企んでいたのニャな?
頭のいい人って、ずるいことも考えるものニャね。
何しようというのか。また次回のお楽しみっ。
2度の大地震に富士山の噴火とは。。。
大打撃ですね。
当時の人たち、そりゃーもう、ものすごい悲惨だったでしょうね。。。
自然災害ですから、いかんともしがたいですねぇ。
綱吉も、自然災害の責任を押し付けられちゃー、かなわんですよね。
新井白石、名前はよく聴きます。
どんな人でしたっけ?
すっかり忘れました。
さては、人に罪を押し付ける悪い奴ですね???
新井白石は、江戸時代きっての儒学者です。当然勉強はできます。できるんですが…。
ここから先は明日(3日)の更新をご覧下さいm(_ _)m
> さては、人に罪を押し付ける悪い奴ですね???
鋭いですね(^^ゞ
新井白石さん。
たぶんですけどこの人、
真面目な優等生タイプの嫌なところが煮詰まったような感じの人ですねw
粘着質というかなんというか・・・。
先生に言いつけるようなこと、ガンガンしてそうですww
それにしても荻原重秀さんは、先見の明があるというか、
ちょっと生まれるのが早すぎるぐらいの発想でビックリです。
> 真面目な優等生タイプの嫌なところが煮詰まったような感じの人ですねw
> 粘着質というかなんというか・・・。
> 先生に言いつけるようなこと、ガンガンしてそうですww
新井白石は政治家というよりは儒学者ですからね。学問上の理想に燃えた人から他人を見ると、どんな風に見えるでしょうか…?
> それにしても荻原重秀さんは、先見の明があるというか、
> ちょっと生まれるのが早すぎるぐらいの発想でビックリです。
そうですよね。歴史では、重秀のように「生まれる時代が早すぎる」人がたまに現れます。ただ、そういった人々の最後は…。
ブログでの講義、拝聴しています。私が思い描いていた綱吉像そのものでした。
以前、草剛氏が綱吉を演じたことがありましたが、あれが時代劇の中で最もキャラとして史実の綱吉に近いかなと思っています。あくまで比較の問題で。
田沼意次の時代が楽しみです。あの時代もかなり先進的な政治だったと私は思っています。
う~ん、実績を評価されずに、その時起こった災害を自分のせいにされ失脚し、変わりにできた政権は前政権を否定するところから始める。
家宣と新井白石の政権の今後は、現代の政治を占う上で重要な参考になるかも(^_-)
草なぎ氏の綱吉、確かにありましたね。他の部分が結構いい加減でしたが、綱吉本人としては確かに一番近いですね。史実のとおりの時代劇ができてくれればいいのですが、難しいでしょうね…。
田沼は12月の予定です。晴雨堂ミカエルさんのご期待に添えるかどうかは分かりませんが、11月の吉宗ともども、よろしくお願いします。
そうなんです。滅多に起きないことが起きてしまったんですから、迷信を信じていた当時の庶民は綱吉公にさぞかし怒ったことでしょう。綱吉公も庶民も、どちらもお気の毒としかいいようがありません。
> う~ん、実績を評価されずに、その時起こった災害を自分のせいにされ失脚し、変わりにできた政権は前政権を否定するところから始める。
> 家宣と新井白石の政権の今後は、現代の政治を占う上で重要な参考になるかも(^_-)
いつものことながら鋭いですね(^^ゞ
新井白石による「正徳の治(しょうとくのち)」には、現代の皇室につながる閑院宮家(かんいんのみやけ)の創設など、良い面もあるのですが…。