例えば、陸軍大将でもあった東條英機首相は陸軍大臣も兼任していましたが、彼が海軍に命令することはできませんでした。東條首相は後に陸軍の軍令機関のトップである参謀総長も兼任して、何とかリーダーシップを一元化しようとしましたが、海軍の軍令機関のトップたる軍令部総長に就任できない以上は同じことでした。
かくして、我が国では終戦を迎えるまで、戦争終結への外交努力に欠かせない「政略」がないがしろにされたのみならず、陸軍と海軍との意見を調整できる人物や機関が存在しないことで、「戦略」すらままならない状況が続いたのです。
すなわち、統帥権干犯問題で実権を握ったはずの軍部自身が動きを封じられたのみならず、最後には国家の統治機関の中心部にまでその影響が及んでしまったばかりか、戦争終結へ向けての「政略」が何もなされぬまま、我が国の戦局が暗転したことで、苦しい状態が続いていた我が国がさらに追い込まれてしまうようになるのです。
※下記の映像は8月24日までの掲載分をまとめたものです。





いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
なるほど。
戦争に勝利するには、まず
自国の求心力が高い事が求められるのですね。
結束が弱く、連帯感の薄れた国が
勝つことは無いという重い教訓を
残した戦争でもあった訳ですか。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 結束が弱く、連帯感の薄れた国が
> 勝つことは無いという重い教訓を
> 残した戦争でもあった訳ですか。
国家の中枢部の意思疎通が上手く行かなければ、仰るとおりの結果となってしまうのはある意味当然ですからね。
国家の未来のためにも、問題点はしっかりと把握すべきかと思われます。
Ms mimi 黒田先生、
人間性を見透かしながら 解り易く指導的立場にある人物たちを描写して見事ですね。
わたしたちはこの現代史をこのように伝えてくださったら、納得!です。
昨今は 甘い気持ちで"戦争反対"と行動している人が多いですが、軍略と政略とは違うこと、そしてわたしたちの国は 今 共産主義の中国と 異様な北朝鮮の核の威嚇に恐れながらも、平和国家としてしっかりと独立しなければならないこと、重大な課題をつきつけられています。
先生のお話が多くの若者たちの力になりますことを
願うものの一人です。
声援を送ります。
Ms mimiさんへ
黒田裕樹 過分のお言葉有難うございます。
今後も「真実に基づいた歴史教育」の啓発に努めますので、よろしくお願いいたします。
なるほど。
戦争に勝利するには、まず
自国の求心力が高い事が求められるのですね。
結束が弱く、連帯感の薄れた国が
勝つことは無いという重い教訓を
残した戦争でもあった訳ですか。
> 勝つことは無いという重い教訓を
> 残した戦争でもあった訳ですか。
国家の中枢部の意思疎通が上手く行かなければ、仰るとおりの結果となってしまうのはある意味当然ですからね。
国家の未来のためにも、問題点はしっかりと把握すべきかと思われます。
人間性を見透かしながら 解り易く指導的立場にある人物たちを描写して見事ですね。
わたしたちはこの現代史をこのように伝えてくださったら、納得!です。
昨今は 甘い気持ちで"戦争反対"と行動している人が多いですが、軍略と政略とは違うこと、そしてわたしたちの国は 今 共産主義の中国と 異様な北朝鮮の核の威嚇に恐れながらも、平和国家としてしっかりと独立しなければならないこと、重大な課題をつきつけられています。
先生のお話が多くの若者たちの力になりますことを
願うものの一人です。
声援を送ります。
今後も「真実に基づいた歴史教育」の啓発に努めますので、よろしくお願いいたします。