これは、外国を征するのに別の外国を利用するという「以夷制夷(いいせいい)」と呼ばれた、中国の伝統的発想に基づくものでありましたが、領土の返還を受けて喜んだのもつかの間、日清戦争の敗北で「眠れる獅子」のメッキがはがれた清は、欧米列強から成功報酬ともいうべき「落とし前」をきっちりと付けさせられることになってしまいました。
例えば、ドイツは膠州(こうしゅう)湾を清から租借(そしゃく、他国の領土の一部を一定の期間を限って借りること)したほか、山東省内の鉄道敷設(ふせつ)権を獲得し、イギリスは九龍(きゅうりゅう)半島や威海衛(いかいえい)を租借し、さらにフランスが広州(こうしゅう)湾の租借権と付近の鉄道敷設権を得るなど、欧米列強が清を「生体解剖」するかのように支配権を強めていった当時の流れは、今日では「中国分割」と呼ばれています。
このようにして、列強によって着実に進められていった中国分割でしたが、この流れに出遅れてしまったのがアメリカでした。
※下記の映像は4月10日までの掲載分をまとめたものです。





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ぴーち こんばんは!
考えてみれば、中国もこうした屈辱を味わったが為に、急速に経済成長を成し遂げる必要に駆られた訳ですね。
けれど、急いては事を仕損じるではありませんが、
駆け上がった階段の足下から、見る間にガタガタと
踏みしめたはずの階段の崩壊が始まって居るのようにみえるのは私だけでしょうか?
ぴーちさんへ
黒田裕樹 現代の中華人民共和国の発展ぶりはめざましいですが、仰るような一面も否定できないのも事実ですよね。
急発展は何がしかの犠牲をもたらすともいえます。
考えてみれば、中国もこうした屈辱を味わったが為に、急速に経済成長を成し遂げる必要に駆られた訳ですね。
けれど、急いては事を仕損じるではありませんが、
駆け上がった階段の足下から、見る間にガタガタと
踏みしめたはずの階段の崩壊が始まって居るのようにみえるのは私だけでしょうか?
急発展は何がしかの犠牲をもたらすともいえます。