「何事ですか、これは!」
天皇の息子である中大兄皇子は、母の皇極天皇の前へ進み出ると、きっぱりと理由を述べました。
「蘇我入鹿は皇族を滅ぼして自分が皇位につこうとした大悪人ですから、誅殺(ちゅうさつ)したまでのことです」。
理由を聞かれた皇極天皇は、黙って席を立たれました。その間に刺客たちが入鹿に止めを刺し、ついに入鹿は殺害されてしまいました。
入鹿の死は、直ちに父親の蘇我蝦夷にも伝えられました。配下の者が逆賊になるのを恐れて次々と朝廷に投降していく姿を見た蝦夷は抵抗をあきらめ、翌日に屋敷に火をかけて自殺しました。こうして栄華を極めた蘇我氏の本家は、わずか一昼夜で滅亡してしまったのです。
なお、最近の教科書などでは、大化の改新のきっかけとなった蝦夷・入鹿親子が滅ぼされた一連の政変のみを取り上げ、わざわざ「乙巳(いっし)の変」と紹介しているのが目立っているようです。
※下記の映像は12月15日までの掲載分をまとめたものです。





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ぴーち こんばんは!
私くらいの年代ではきっと「大化の改新」という言葉でしか教えて頂いた事はないと思います。
これまでの中大兄皇子らの固い決心を知った後に「乙巳の変」と言う言葉を聞くと
テロかクーデターでも起こした様な
響きに聞こえてしまい、
まるで極悪人扱いされている様に聞こえてしまうのは私だけでしょうか?
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > これまでの中大兄皇子らの固い決心を知った後に「乙巳の変」と言う言葉を聞くと
> テロかクーデターでも起こした様な
> 響きに聞こえてしまい、
> まるで極悪人扱いされている様に聞こえてしまうのは私だけでしょうか?
ぴーちさんのお気持ちは、私を含めて歴史の大きな流れを理解できる人々の共通の疑問であると思います。
今の歴史教育は、あまりにも唯物論で決めつけ過ぎなのです。
私くらいの年代ではきっと「大化の改新」という言葉でしか教えて頂いた事はないと思います。
これまでの中大兄皇子らの固い決心を知った後に「乙巳の変」と言う言葉を聞くと
テロかクーデターでも起こした様な
響きに聞こえてしまい、
まるで極悪人扱いされている様に聞こえてしまうのは私だけでしょうか?
> テロかクーデターでも起こした様な
> 響きに聞こえてしまい、
> まるで極悪人扱いされている様に聞こえてしまうのは私だけでしょうか?
ぴーちさんのお気持ちは、私を含めて歴史の大きな流れを理解できる人々の共通の疑問であると思います。
今の歴史教育は、あまりにも唯物論で決めつけ過ぎなのです。