例えば、国内にて100円で販売されている商品に対し、外国の同じ商品が50円で買える場合、関税を40円に設定して合計90円での販売となれば、十分対抗できることになります。
このためには関税自主権が必要となるのですが、日米修好通商条約によって我が国には認められませんでした。このため、外国の安い商品が低い関税で輸入されることで、国内の産業が大きな打撃を受けるとともに、関税による収入が見込めないことで、我が国は二重の苦しみを味わうことになってしまったのです。
アメリカと通商条約を結んだ後に、幕府はイギリス・フランス・ロシア・オランダとも同じように条約を結びましたが(これを「安政の五ヵ国条約」といいます)、その内容はアメリカと同様に我が国にとって不平等なものでした。
こうした幕府によるとてつもなく大きな失政のツケは、明治維新後に誕生した新政府にも、重い負担としてのしかかるようになるのです。
※下記の映像は10月17日までの掲載分をまとめたものです。





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ぴーち こんばんは!
こういうお話を伺うと
益々、江戸時代の鎖国は日本人にとって
本当の意味で良かったのか、悪かったのかと
考えさせられますね。
余りに違いすぎる外国との文化、経済観念に
この当時の日本の苦悩は計り知れなかったと
思います。
ぴーちさん
黒田裕樹 鎖国の是非に関しては、講座の後半で改めて検証することになりますが、少なくとも現実のような諸外国に振り回される事態は避けられたのではないかと思えますね。
こういうお話を伺うと
益々、江戸時代の鎖国は日本人にとって
本当の意味で良かったのか、悪かったのかと
考えさせられますね。
余りに違いすぎる外国との文化、経済観念に
この当時の日本の苦悩は計り知れなかったと
思います。