「尋常小学読本唱歌」に収められた歌をすべて取り込んだほか、1学年ごとに20曲の合計120曲がすべて日本人の作詞・作曲によるものであった「尋常小学唱歌」は、まさに明治初期以来の「唱歌教育」の賜物(たまもの)といえました。
その一方で、「尋常小学唱歌」に収録された曲のほとんどが、先述した「ヨナヌキ音階」であったほか、曲全体が「起承転結」など行儀(ぎょうぎ)よく整っており、終止音も「ド」あるいは「ラ」と判で押したように同じとなった単調さが、もう一つの大きな特徴でもありました。
また、これは「尋常小学読本唱歌」も同様ですが、「尋常小学唱歌」は文部省が東京音楽学校に編纂を依頼し、当時の東京音楽学校に依頼して編纂委員会を組織させ、音楽学校の教授を中心に構成された編纂委員が合議して作詞・作曲されたものでした。
このため、著作権は文部省が所有するとともに、個々の詞あるいは曲の作者が伏せられてしまったことから、これらの唱歌の多くが「作詞・作曲者不詳」となっています。なお、唱歌の中には「春が来た」「朧(おぼろ)月夜」「故郷(ふるさと)」のように、後に個々の作詞・作曲者が判明したとされる曲があるものの、その多くは根拠(こんきょ)が弱いとされています。
※下記の映像は8月23日までの掲載分をまとめたものです。





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ぴーち こんばんは!
確かに作詞、作曲者不詳という曲が有りますよね。
そういう理由があったんですか。
そう言えば、君が代なども作詞者
不詳だったように記憶しています。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 子供心に「どうして作詞作曲者が分からないんだろう」とは常々思っていましたので、理由を初めて聞いた際には驚いた記憶がありますね。
国歌である君が代は、古来の和歌に明治になって曲が作られたものですが、作曲者は林広守氏だそうです。
確かに作詞、作曲者不詳という曲が有りますよね。
そういう理由があったんですか。
そう言えば、君が代なども作詞者
不詳だったように記憶しています。
国歌である君が代は、古来の和歌に明治になって曲が作られたものですが、作曲者は林広守氏だそうです。