伴善男は、この事件が自己の政敵でもあり、嵯峨天皇の実子でもあった左大臣(さだいじん)の源信(みなもとのまこと)による放火であると訴えましたが、事件を調査した太政大臣の藤原良房によって否定され、伴善男こそが事件の首謀者であるとして逆に捕らえられました。
伴善男は無実を訴えましたが受けいれられず、他の貴族とともに流罪となり、伴氏は完全に没落しました。これら一連の事件を応天門の変(おうてんもんのへん)といいます。何かと謎の多い事件でしたが、同じ866年に藤原良房が皇族以外で初の摂政(せっしょう)に正式に任命されています。また、源信も869年に亡くなり、後に残ったのは藤原氏の栄華ばかりとなりました。
事件の実行犯を捜索(そうさく)する際の原則である「事件後に一番得をした人物を疑え」からすれば、藤原氏による陰謀と考えられなくもありませんね。尚、応天門の変の様子は、およそ300年後である平安末期の12世紀後半頃に「伴大納言絵巻」(ばんだいなごんえまき)として描かれています。




いつも有難うございます。
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てっちゃん中尉 なかなか奥が深いですね。
藤原氏の知略によるものかも知れませんね。藤原氏はそこまで優れた才能の持ち主であったんですね。
したたかやね~
オバrev 何とも用意周到でしたたかな藤原氏ですね。
まさに手段を選ばないやり方で権力を握っていったんですね。
今の日本の政治家を見ていると、こういう陰謀や策略が飛びかっている世界の中で、日本の国益を守れるのかと思ってしまいます(^^;)
てっちゃん中尉さんへ
黒田裕樹 > なかなか奥が深いですね。
> 藤原氏の知略によるものかも知れませんね。藤原氏はそこまで優れた才能の持ち主であったんですね。
謀略を使って政敵を陥(おとしい)れるのが藤原氏の大きな特徴ですね。かといって、皇室を出し抜くわけではなく、必ず前面に押し立てようとする。自らの「悪巧み」を隠すためなのでしょうか。
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 何とも用意周到でしたたかな藤原氏ですね。
> まさに手段を選ばないやり方で権力を握っていったんですね。
本当にそうですよね。昨日の「赤ん坊皇太子」といい、謀略の天才ですよ(@_@;)
> 今の日本の政治家を見ていると、こういう陰謀や策略が飛びかっている世界の中で、日本の国益を守れるのかと思ってしまいます(^^;)
今日(16日)、新しい首相が誕生しましたが、果たしてどうなることでしょうか。前任者より悪ければ、何のための政権交代か分からなくなりますよね。
ぴーち こんばんは!
うわ~
刑事の感と言われる部分ですね~^^;
「事件で一番得した人物」「犯人は必ず現場に戻る」
とか^^
それにしても、藤原氏、汚い手を使いますね。。
でも、上にのし上がると言う事は、そう言う事でしょうからね。
でも人を泣かせて来れば、それなりの報いは必ずありますよね。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > それにしても、藤原氏、汚い手を使いますね。。
> でも、上にのし上がると言う事は、そう言う事でしょうからね。
確証がなくても、それまでの経緯や結果を考えた場合に「怪しい」と思えることはいくらでもあります。
現代でも我々の見えないところで密かに行われているのでしょうか…。
> でも人を泣かせて来れば、それなりの報いは必ずありますよね。
承和の変や応天門の変ではありませんでしたが、そのうち「強烈な」報いがやってきますよ。
その前に藤原氏の「闇」が表舞台に登場しますが…。
応天門燃ゆ
徳薙零己 ただいま公開中の「応天門燃ゆ」をまとめると、これだけの短さになってしまうのですね。
「承和の変」から「応天門炎上事件」までの23年も描いているので、単純に比較はできませんが。
徳薙零己さんへ
黒田裕樹 > ただいま公開中の「応天門燃ゆ」をまとめると、これだけの短さになってしまうのですね。
> 「承和の変」から「応天門炎上事件」までの23年も描いているので、単純に比較はできませんが。
毎日お疲れ様です。
私の場合は歴史的な事件の簡単な解説で、徳薙零己さんは長編小説ですからね。
読み応えは段違いですから、それぞれの立場で楽しめるのではないでしょうか。
藤原氏の知略によるものかも知れませんね。藤原氏はそこまで優れた才能の持ち主であったんですね。
まさに手段を選ばないやり方で権力を握っていったんですね。
今の日本の政治家を見ていると、こういう陰謀や策略が飛びかっている世界の中で、日本の国益を守れるのかと思ってしまいます(^^;)
> 藤原氏の知略によるものかも知れませんね。藤原氏はそこまで優れた才能の持ち主であったんですね。
謀略を使って政敵を陥(おとしい)れるのが藤原氏の大きな特徴ですね。かといって、皇室を出し抜くわけではなく、必ず前面に押し立てようとする。自らの「悪巧み」を隠すためなのでしょうか。
> まさに手段を選ばないやり方で権力を握っていったんですね。
本当にそうですよね。昨日の「赤ん坊皇太子」といい、謀略の天才ですよ(@_@;)
> 今の日本の政治家を見ていると、こういう陰謀や策略が飛びかっている世界の中で、日本の国益を守れるのかと思ってしまいます(^^;)
今日(16日)、新しい首相が誕生しましたが、果たしてどうなることでしょうか。前任者より悪ければ、何のための政権交代か分からなくなりますよね。
うわ~
刑事の感と言われる部分ですね~^^;
「事件で一番得した人物」「犯人は必ず現場に戻る」
とか^^
それにしても、藤原氏、汚い手を使いますね。。
でも、上にのし上がると言う事は、そう言う事でしょうからね。
でも人を泣かせて来れば、それなりの報いは必ずありますよね。
応援凸
> でも、上にのし上がると言う事は、そう言う事でしょうからね。
確証がなくても、それまでの経緯や結果を考えた場合に「怪しい」と思えることはいくらでもあります。
現代でも我々の見えないところで密かに行われているのでしょうか…。
> でも人を泣かせて来れば、それなりの報いは必ずありますよね。
承和の変や応天門の変ではありませんでしたが、そのうち「強烈な」報いがやってきますよ。
その前に藤原氏の「闇」が表舞台に登場しますが…。
「承和の変」から「応天門炎上事件」までの23年も描いているので、単純に比較はできませんが。
> 「承和の変」から「応天門炎上事件」までの23年も描いているので、単純に比較はできませんが。
毎日お疲れ様です。
私の場合は歴史的な事件の簡単な解説で、徳薙零己さんは長編小説ですからね。
読み応えは段違いですから、それぞれの立場で楽しめるのではないでしょうか。