散々(さんざん)な目にあったアメリカ軍は、我が国の撤退作戦を「パーフェクト・ゲーム」と呼びましたが、世界史上でも珍(めずら)しい完全な撤退を成功させた背景には、現地における海軍の指揮官(しきかん)の好判断と共に、将兵を一人残らず生還させるという樋口の強い意志がありました。
作戦成功の要因として、樋口は現地の濃霧や将兵を命がけで救った海軍の友軍愛、そしてアッツ島に散った英霊(えいれい)の加護(かご)を挙(あ)げると共に、後年(こうねん)にはこのように語っています。
「アッツ部隊があまりに見事な散華(さんげ)全滅を遂げたので、アメリカ軍はキスカ部隊も必ずやアッツと同じ戦術をとるものと考え、撤収など考慮(こうりょ)しなかったのではないか。この意味において日本軍の意図(いと)を秘(ひ)せしめたるは、アッツ島の英霊といえるのである」。
キスカ島の将兵全員の生還は、アッツ島の将兵を犠牲(ぎせい)にせざるを得なかったとしてもキスカ島の将兵は必ず守るという、樋口の「誇りある決断」がもたらした奇跡(きせき)でもあったのです。





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ぴーち こんばんは!
樋口将軍の様な戦術をあの太平洋戦争でも
発揮出来ていたら、もっと日本の戦い方にも
変化が見られたのではないかと思いました。
それにしても、相手の思う事の裏をかいた
見事な戦術ですね!
棋士が10手先を読んで攻めるかの様に
樋口将軍の頭の中では、相手の考えが
手に取るように分かっていたのかも知れませんね^^
ぴーちさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、樋口将軍の主導による見事な撤退作戦でした。
将軍の決断力の凄味を感じさせられますね。
樋口将軍の様な戦術をあの太平洋戦争でも
発揮出来ていたら、もっと日本の戦い方にも
変化が見られたのではないかと思いました。
それにしても、相手の思う事の裏をかいた
見事な戦術ですね!
棋士が10手先を読んで攻めるかの様に
樋口将軍の頭の中では、相手の考えが
手に取るように分かっていたのかも知れませんね^^
将軍の決断力の凄味を感じさせられますね。