陛下のお優しいご沙汰(さた)を乃木は涙ながらに拝受(はいじゅ)しましたが、自分が犯(おか)した「大罪」を彼は終世(しゅうせい)忘れることはありませんでした。後に私用で長野を訪問した際に師範学校(しはんがっこう)に呼ばれた乃木は、校長のたっての願いで講演を求められたことがありました。
しかし、登壇(とうだん)をうながされても演壇(えんだん)には上がらなかった乃木は、その場に立ったままでこう言いました。
「諸君(しょくん)、私は諸君の兄弟を多く殺した乃木であります」。
この一言を口にした乃木はそのまま絶句(ぜっく)し、両目からは止めどもなく涙があふれ出ました。そして、そんな乃木の様子を見た生徒や教師らも共に涙を流したと伝えられています。





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ぴーち おはようございます!
乃木将軍のお気持ちはよく分かりますが、
戦争は人と人とが殺し合いをする場所であり、
それが与えられた仕事です。
それは・・誰もが無傷で戻れれば、それに越したことはありませんが、そういう訳にはいかない事でしょう・・。
自分ひとりがその責任の重さを感じるのなら、
その戦争を最初に起こしたものへの責任は?認めたものへの責任は?そちらの責任の方がはるかに
重大だと思います。
乃木将軍の悲しみは将軍の心の日本人たるDNAが感じる涙であると同時に、自分自身で大きく膨らませ過ぎた
責任の重圧に気持ちが押し潰されそうになってそれ以上耐えられない思いもあったのではないでしょうか?
ぴーちさんへ
黒田裕樹 なるほど、そういう見方もありますね。
現場で将兵とともに戦う指揮官は、同時に前線での人間の死を一番見つめる場所でもあります。
それだけに人一倍責任を感じていたといえるのかもしれません。
乃木将軍のお気持ちはよく分かりますが、
戦争は人と人とが殺し合いをする場所であり、
それが与えられた仕事です。
それは・・誰もが無傷で戻れれば、それに越したことはありませんが、そういう訳にはいかない事でしょう・・。
自分ひとりがその責任の重さを感じるのなら、
その戦争を最初に起こしたものへの責任は?認めたものへの責任は?そちらの責任の方がはるかに
重大だと思います。
乃木将軍の悲しみは将軍の心の日本人たるDNAが感じる涙であると同時に、自分自身で大きく膨らませ過ぎた
責任の重圧に気持ちが押し潰されそうになってそれ以上耐えられない思いもあったのではないでしょうか?
現場で将兵とともに戦う指揮官は、同時に前線での人間の死を一番見つめる場所でもあります。
それだけに人一倍責任を感じていたといえるのかもしれません。