その後、明治天皇に拝謁(はいえつ)した乃木は万感(ばんかん)の思いを込めて復命書(ふくめいしょ)を読み上げると、自(みずか)らの決意を陛下の御前(おんまえ)で述べました。
「臣(しん)希典不肖(ふしょう)にして、陛下の忠良(ちゅうりょう)なる将校士卒(しょうこうしそつ)を多く旅順に失い申す。このうえはただ割腹して罪を陛下に謝し奉(たてまつ)らん」。
明治天皇は無言でお聞きになっておられましたが、乃木が退出(たいしゅつ)しようとすると呼び止められ、以下のように仰られました。
「卿(きょう、ここでは乃木のこと)が割腹して朕(ちん)に謝せんとの衷情(ちゅうじょう、うそいつわりのない心)は、朕よくこれを知る。然(しか)れども今は卿の死すべきときにあらず。卿もし強いて死せんとならば、朕世を去りたる後にせよ」。





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ぴーち おはようございます!
なるほど~
私は、乃木将軍が自害した理由は、明治天皇が崩御された事に対しての後追い自殺だと思っていたのですが、本当の理由は、日露戦争時の責任を感じての思いであって、この時点では陛下も将軍の本意をご存知でいらっしゃったわけですね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 私は、乃木将軍が自害した理由は、明治天皇が崩御された事に対しての後追い自殺だと思っていたのですが、本当の理由は、日露戦争時の責任を感じての思いであって、この時点では陛下も将軍の本意をご存知でいらっしゃったわけですね。
仰るとおりです。
乃木将軍が後追い自殺、すなわち殉死を決断したのは責任感の強い彼なりの理由があったということです。
なるほど~
私は、乃木将軍が自害した理由は、明治天皇が崩御された事に対しての後追い自殺だと思っていたのですが、本当の理由は、日露戦争時の責任を感じての思いであって、この時点では陛下も将軍の本意をご存知でいらっしゃったわけですね。
仰るとおりです。
乃木将軍が後追い自殺、すなわち殉死を決断したのは責任感の強い彼なりの理由があったということです。