訓練に従事(じゅうじ)していた兵士たちは、やがて乃木が副官(ふくかん)も連れずに一人で対岸の河原に立ち、こちらを見つめているのに気が付きました。やがて正午となって兵士らが弁当を食べると、乃木も携帯(けいたい)していた握(にぎ)り飯(めし)を食べ、兵士が河原に寝転(ねころ)んで休めば、乃木も同様に河原に横たわりました。
昼休み後に作業が再開されると乃木は再び午前と同じ河原に立ち、夕方の作業が終わるまでその場を立ち去りませんでした。兵士らは乃木の行動を始めのうちは「監視(かんし)しに来たのではないか」といぶかっていましたが、やがて「師団長は我々と困苦(こんく)を共にしておられる」ことに気付き、感激(かんげき)せずにはいられなかったそうです。
こうした乃木の鍛錬(たんれん)が実り、第十一師団は全国の模範(もはん)師団とうたわれるまでになると共に、所属していた将兵たちは日露戦争の際に第三軍に属(ぞく)して乃木の指揮下に入り、旅順攻略戦で奮闘を重ねることになるのです。
ただし、乃木自身は部下にある嫌疑(けんぎ)がかけられたことをきっかけに師団長を辞任し、以後は休職の日々を送ることになりましたが、そんな乃木を優しく見守り続けられたのが明治天皇でいらっしゃいました。





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ぴーち こんばんは!
そうですか。。
上に立つものは常に部下の身になって考える事は
絶大なる信頼を得るものですしね。
会社などでも、社長が率先して手本を示したり、
社員と同じ目線に立ち、行動を共に出来る会社に
倒産などという言葉は皆無だと思われますしね^^
乃木将軍の何事に対しても真摯に向き合おうとする態度は
賞賛すべき性格だと思います。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、部下に対する乃木将軍の気配りは大いに称賛されるべきだと思います。
そして、そんな上官であるからこそ、将兵たちは思う存分実力を発揮できて、苦難が続く戦いを勝利に導いたといえるでしょう。
そうですか。。
上に立つものは常に部下の身になって考える事は
絶大なる信頼を得るものですしね。
会社などでも、社長が率先して手本を示したり、
社員と同じ目線に立ち、行動を共に出来る会社に
倒産などという言葉は皆無だと思われますしね^^
乃木将軍の何事に対しても真摯に向き合おうとする態度は
賞賛すべき性格だと思います。
そして、そんな上官であるからこそ、将兵たちは思う存分実力を発揮できて、苦難が続く戦いを勝利に導いたといえるでしょう。