しかし、満州(まんしゅう)を含(ふく)む中国大陸(ちゅうごくたいりく)では蒋介石(しょうかいせき)が追われて中国共産党(ちゅうごくきょうさんとう)の毛沢東(もうたくとう)が中華人民共和国(ちゅうかじんみんきょうわこく)を建国(けんこく)し、朝鮮半島(ちょうせんはんとう)もソ連と南北に分割(ぶんかつ)してそれぞれ北朝鮮(きたちょうせん、正式名称を朝鮮民主主義人民共和国=ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく)と韓国(かんこく、正式名称を大韓民国=だいかんみんこく)として独立(どくりつ)させただけとなってしまいました。
また一方のイギリスもインドなど植民地(しょくみんち)のほとんどを失(うしな)うなどかつての「大英帝国(だいえいていこく)」が事実上解体(かいたい)させられてしまったのみならず、気が付けば東ヨーロッパがソ連を中心とする社会主義国家で固(かた)められてしまうなど、米英ともに大戦後に得た「果実(かじつ)」は存在(そんざい)せず、それまでのドイツにかわってソ連という名の社会主義国家の更(さら)なる強敵(きょうてき)をつくってしまっただけに終わったのです。
こうした結果を鑑(かんが)みれば、アメリカやイギリスは「真(しん)の強敵(きょうてき)」であったはずのソ連を見過(みす)ごした一方で「目先(めさき)の敵」でしかなかった我が国やドイツを叩(たた)いてしまうという、長期的な視野(しや)に立たずに短絡的(たんらくてき)な戦略(せんりゃく)にこだわったゆえの大失敗(だいしっぱい)をおかしてしまったと言えるのではないでしょうか。
そして、この「大失敗」は我が国においても例外ではなかったのです。
(※下線を引いた事例については、リンク先もご参照下さい)





いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。
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青田 黒田先生
青田です。
第二次世界大戦のソ連ですが、
正直、常識では、考えられないことがあります。
それは、ソ連の戦死者数は、異常に多いことです。
【国別の戦死者数】
●ソ連 1611万5千人(軍人611万5000人、民間人1000万人)
●ドイツ 660万人(軍人325万人、民間人335万人)
●ポーランド 555万人(軍人55万人、民間人500万人)
●米国 54万5108人(軍人)
●英連邦 59万2767人(軍人53万2178人、民間人6万595人)
◆ 日本310万人(軍人230万人、民間人80万人)
通常、1600万人の戦死者が出ると、その国は、降伏すると思いました。
おそらく、ドイツ軍もソ連がこれだけの戦死者を出すと根を上げると考えたと思います。
以前、友人になぜ、『ソ連は、それだけの戦死者が出て、スターリンが独裁者なのに、降伏しなかったのか』と私が言うと、
その友人曰く
『いくらスターリンが嫌いでも、母なるロシアが攻められたら、戦うのが普通。それは、ロシアだけでなく、おそらく、個人主義の国のアメリカでも、イギリスでも同じ。』と語っていました。
私は、ソ連は、大嫌いですが、
今の日本のように竹島、尖閣諸島に侵入されて、
平和ボケしているほうが、世界的には、おかしい気がします。
青田さんへ
黒田裕樹 恐るべき事実を数字が淡々と証明していますね。
平和ボケの我が国の将来は確かに不安です。
ぴーち こんばんは!
こうして伺っていると戦いによって
百戦錬磨の強者のようなアメリカでさえも
思い通りにいかないジレンマに
駆られているのですね。
戦いの全てに勝利したかに思えても
実情は上手くいかなかったり
するものなのは、戦争ばかりでは
ありませんがね(^^ゞ
ぴーちさんへ
黒田裕樹 仰るとおりですね。
あれだけ多くの血を流しながら何の果実も得られなかったどころか、後に果てしない冷戦を繰り広げるソ連をみすみす成長させてしまう。
一体何のために戦争したんでしょうね。
ソ連の強さ
青田 黒田先生
青田です。
独ソ戦で、ソ連軍(赤軍)
陸上での、あらゆる大規模な戦いを
経験しました。
◆ モスクワ攻防戦。
◆ キエフ大攻防戦。
◆ レニングラードの戦い。(市街戦)
◆ スンリングラードの戦い。(市街戦)
◆ クルクスの戦い。(戦車同士の大規模な戦い。)
結局、ソ連は、陸軍においては、この当時、最強のモンスターになったと思います。
陸続きの国は、ソ連に飲み込まれてしまうほどになっていました。
アメリカ・イギリスは、海軍力では、ソ連を圧倒していましたし、アメリカが、核を持っていたことが、ソ連の膨張を抑える唯一の抑止力だったと思います。
これは、結果論ですが、アメリカ・イギリスは、ソ連の力を甘く見過ぎていました。
ただ、現代の日本にも言えることだと思います。
なぜならば、地理的に
今の日本は、核を持っていて強大な軍事力を持つ
ソ連、中国、北朝鮮、アメリカに囲まれら世界で唯一の国なんですね。
ぞっとしてきました。
青田さんへ その2
黒田裕樹 仰るとおりですが、国史(=日本史)というよりも世界史の話になってきましたね。
私も含めて皆さんには勉強になりますが。
紗那 お久しぶりです。
前回の記事と今回の記事の内容の事実はすべて知っていたのですが、それを繋げて考えるとアメリカとイギリスは何ら得をしていない、そんなことには全く思い至りませんでした。
言われてみれば、世界史の流れを考えても第二次世界大戦を境に、ソ連の存在は大きく変わっているんですよね。教科書を読んでいても、急に出現頻度が上がりますし。
こうした見方ができていなかった私も、「大局的な視点を持てない」一人であるのかもしれません^^;
紗那さんへ
黒田裕樹 こちらこそお久しぶりです。
> こうした見方ができていなかった私も、「大局的な視点を持てない」一人であるのかもしれません^^;
いえいえ、私だって未だにそうですよ(^^ゞ
だからこそ「歴史に学ぶ」価値は高いんです。
青田です。
第二次世界大戦のソ連ですが、
正直、常識では、考えられないことがあります。
それは、ソ連の戦死者数は、異常に多いことです。
【国別の戦死者数】
●ソ連 1611万5千人(軍人611万5000人、民間人1000万人)
●ドイツ 660万人(軍人325万人、民間人335万人)
●ポーランド 555万人(軍人55万人、民間人500万人)
●米国 54万5108人(軍人)
●英連邦 59万2767人(軍人53万2178人、民間人6万595人)
◆ 日本310万人(軍人230万人、民間人80万人)
通常、1600万人の戦死者が出ると、その国は、降伏すると思いました。
おそらく、ドイツ軍もソ連がこれだけの戦死者を出すと根を上げると考えたと思います。
以前、友人になぜ、『ソ連は、それだけの戦死者が出て、スターリンが独裁者なのに、降伏しなかったのか』と私が言うと、
その友人曰く
『いくらスターリンが嫌いでも、母なるロシアが攻められたら、戦うのが普通。それは、ロシアだけでなく、おそらく、個人主義の国のアメリカでも、イギリスでも同じ。』と語っていました。
私は、ソ連は、大嫌いですが、
今の日本のように竹島、尖閣諸島に侵入されて、
平和ボケしているほうが、世界的には、おかしい気がします。
平和ボケの我が国の将来は確かに不安です。
こうして伺っていると戦いによって
百戦錬磨の強者のようなアメリカでさえも
思い通りにいかないジレンマに
駆られているのですね。
戦いの全てに勝利したかに思えても
実情は上手くいかなかったり
するものなのは、戦争ばかりでは
ありませんがね(^^ゞ
あれだけ多くの血を流しながら何の果実も得られなかったどころか、後に果てしない冷戦を繰り広げるソ連をみすみす成長させてしまう。
一体何のために戦争したんでしょうね。
青田です。
独ソ戦で、ソ連軍(赤軍)
陸上での、あらゆる大規模な戦いを
経験しました。
◆ モスクワ攻防戦。
◆ キエフ大攻防戦。
◆ レニングラードの戦い。(市街戦)
◆ スンリングラードの戦い。(市街戦)
◆ クルクスの戦い。(戦車同士の大規模な戦い。)
結局、ソ連は、陸軍においては、この当時、最強のモンスターになったと思います。
陸続きの国は、ソ連に飲み込まれてしまうほどになっていました。
アメリカ・イギリスは、海軍力では、ソ連を圧倒していましたし、アメリカが、核を持っていたことが、ソ連の膨張を抑える唯一の抑止力だったと思います。
これは、結果論ですが、アメリカ・イギリスは、ソ連の力を甘く見過ぎていました。
ただ、現代の日本にも言えることだと思います。
なぜならば、地理的に
今の日本は、核を持っていて強大な軍事力を持つ
ソ連、中国、北朝鮮、アメリカに囲まれら世界で唯一の国なんですね。
ぞっとしてきました。
私も含めて皆さんには勉強になりますが。
前回の記事と今回の記事の内容の事実はすべて知っていたのですが、それを繋げて考えるとアメリカとイギリスは何ら得をしていない、そんなことには全く思い至りませんでした。
言われてみれば、世界史の流れを考えても第二次世界大戦を境に、ソ連の存在は大きく変わっているんですよね。教科書を読んでいても、急に出現頻度が上がりますし。
こうした見方ができていなかった私も、「大局的な視点を持てない」一人であるのかもしれません^^;
> こうした見方ができていなかった私も、「大局的な視点を持てない」一人であるのかもしれません^^;
いえいえ、私だって未だにそうですよ(^^ゞ
だからこそ「歴史に学ぶ」価値は高いんです。