これまで述べてきたように問題だらけの自治基本条例ですが、そもそもこの条例を提唱(ていしょう)したのは政治学者の松下圭一(まつしたけいいち)法政大学名誉教授(ほうせいだいがくめいよきょうじゅ)であり、その後に公益財団法人(こうえきざいだんほうじん)の地方自治総合研究所(ちほうじちそうごうけんきゅうしょ)や自治労(じちろう)などが中心となって条例制定を推進してきたとされています。
また、松下氏の有名な弟子(でし)にはかつて内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)を務(つと)めた菅直人(かんなおと)氏がおり、菅氏は「松下理論は私の政治理念の原点である」と述べています。
こうした事実を鑑みれば、自治基本条例がどのような考えに基づいて推進されてきたかが分かるというものですね。また、松下氏は「政治権力は国と自治体に二重に市民から信託(しんたく)されているのだから、自治体も独自の行政権や立法権を持つとともに、国の法律を独自に解釈する権利を持っている」とする複数信託論(ふくすうしんたくろん、別名を二重信託論=にじゅうしんたくろん)を唱(とな)えています。
このような理論がまかり通ってしまえば、憲法や地方自治法がその根拠を失うだけでなく、国家すら否定されてしまうことになってしまい、いわゆる「人権法案」と同じくらい極めて危険であると言わざるを得ません。
しかも、国の法案ということで周囲の監視が厳しい人権法案と違(ちが)って、全国の地方公共団体で同時進行しているのみならず、いつどこの自治体で志木市のような実害が出るか分からない自治基本条例の方がより悪質であると言えるでしょう。





いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。
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ぴーち こんばんは^^
二重信託論ですか・・
何事も同じような立場や勢力が対等に存在するのは良くない状態ですよね。
例えばパソコンの中に違う会社のセキュリティソフトを
2つも入れてしまうと、その1つ1つは優れた特長を備えて居たとしても
その力が相殺してしまう様に、逆に悪い結果を齎してしまうものですし・・(^^ゞ
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 仰るとおりのたとえですね。
何のための地方自治か分からなくなってしまうと思います。
二重信託論ですか・・
何事も同じような立場や勢力が対等に存在するのは良くない状態ですよね。
例えばパソコンの中に違う会社のセキュリティソフトを
2つも入れてしまうと、その1つ1つは優れた特長を備えて居たとしても
その力が相殺してしまう様に、逆に悪い結果を齎してしまうものですし・・(^^ゞ
応援凸
何のための地方自治か分からなくなってしまうと思います。