しかし、治安維持法による徹底(てってい)した弾圧(だんあつ)があったからこそ、我が国がソ連のように共産主義革命が起きることなく、結果として国家や国民を守ることができたのもまた事実なのです。
また、治安維持法で捕まった人々は、当時の大日本帝国憲法(だいにっぽんていこくけんぽう、別名を明治憲法=めいじけんぽう)によって天皇の名の下(もと)で取り調べが行われ、裁判を受けることができましたし、実際に治安維持法によって死刑を宣告(せんこく)された人間は一人もいませんでした。
戦前の共産主義の思想家で「非転向」を貫(つらぬ)いた人物がいたのも彼らの生命があったればこそだったのですが、その一方でソ連のような共産主義国家では、一旦逮捕(たいほ)されれば裁判も受けさせてもらえることなく直(ただ)ちに処刑(しょけい)された人々が無数に存在しているのです。
それに、特別高等警察(とくべつこうとうけいさつ、いわゆる特高=とっこう、のこと)による取り調べは確かに厳(きび)しく、中には小林多喜二(こばやしたきじ)のように拷問(ごうもん)を受けて殺された人物もいますが、共産主義国家のように最初から取り調べを受けさせてもらえることもなく有無(うむ)を言わさず死刑にされてしまうのとは全く意味が異(こと)なるということも理解すべきではないでしょうか。





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ぴーち おはようございます!
仰るとおり、確かに取り調べすら受けられずに
有無も言わさず処刑されてしまうのは、無念極まりない事ですよね。
けれど、取り調べとはあくまで名ばかりで、内容はどんなに釈明をしても、有無を言わさぬ状態でしたら、意味は同じ事。
それでも、ワンクッション設けてそこで命乞いをする場所を与えてくれるだけでも、善しとしなければならなかったのですね。
最近は警察などの事情徴収などの現場に録音装置を配備して執り行っていこうという傾向があるようですが、警察側は解決を急ぐあまりに焦る気持ちが激しい誘導尋問に繋がらない事を祈るばかりです。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 ぴーちさんのおっしゃることも理解できますが、取り調べの後に懲役刑で生きながらえることが多かったのと、はじめから殺されることが決まっていたのとでは、やはり次元が全く異なりますからね。
仰るとおり、確かに取り調べすら受けられずに
有無も言わさず処刑されてしまうのは、無念極まりない事ですよね。
けれど、取り調べとはあくまで名ばかりで、内容はどんなに釈明をしても、有無を言わさぬ状態でしたら、意味は同じ事。
それでも、ワンクッション設けてそこで命乞いをする場所を与えてくれるだけでも、善しとしなければならなかったのですね。
最近は警察などの事情徴収などの現場に録音装置を配備して執り行っていこうという傾向があるようですが、警察側は解決を急ぐあまりに焦る気持ちが激しい誘導尋問に繋がらない事を祈るばかりです。
応援凸