主君である浅野がすべてをなげうって吉良に刃傷に及んだ背景に「尊皇vs.幕府」があったことは大石らも当然分かっていました。しかし、そのことを公言(こうげん)すれば幕府によって揉(も)み消されるに決まっていますし、討ち入った理由に「尊皇vs.幕府」があったことを幕府に暗示(あんじ)させるためにもむしろ書かない方が良いと判断したと思われます。
そんな大石らの思惑(おもわく)は、討ち入り後の態度にも見受けられます。吉良の首級を挙げた大石らは、その足で主君が眠る高輪(たかなわ)の泉岳寺(せんがくじ)へ向かい、首級を墓前(ぼぜん)に供(そな)えましたが、もし大石らの考えが「主君の仇である吉良を討つ」だけであったならば、一同がその場で切腹を遂(と)げたことでしょう。
しかし現実には大石らは幕府に対して「自首(じしゅ)」し、自らの生死を幕府に委(ゆだ)ねました。彼らはなぜお預(あず)けの身となってまでして生き恥をさらしたのでしょうか。
もちろんそれは、幕府に対し「今度こそ『尊皇vs.幕府』の決着をつけてほしい」という願いがあったからに他(ほか)なりません。





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ぴーち こんばんは!
>「浅野が吉良を討とうとした理由」が書かれていませんでした。
恥ずかしながら、この時点で
その事実を存じませんでしたm(__)m
(いつもながら、勉強不足ですみません(^^ゞ)
仰るとおり、吉良上野介を討ち取るだけの
目的なら、墓前にて全員が切腹を果たす事と
なるでしょうね。
生き恥を晒してまでも、幕府の沙汰を待った
大石内蔵助は、そこで幕府に対して
一縷の望みを掛けて
下駄を預けたのですね。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、大石らが幕府に自らの進退をゆだねた段階で、単なる敵討ちとは全く異なることがわかります。
そんな重要な事情を理解しようとせずに「赤穂事件はリンチである」と短絡的に片付けようとする人々は何を考えているのでしょうか。
>「浅野が吉良を討とうとした理由」が書かれていませんでした。
恥ずかしながら、この時点で
その事実を存じませんでしたm(__)m
(いつもながら、勉強不足ですみません(^^ゞ)
仰るとおり、吉良上野介を討ち取るだけの
目的なら、墓前にて全員が切腹を果たす事と
なるでしょうね。
生き恥を晒してまでも、幕府の沙汰を待った
大石内蔵助は、そこで幕府に対して
一縷の望みを掛けて
下駄を預けたのですね。
応援凸
そんな重要な事情を理解しようとせずに「赤穂事件はリンチである」と短絡的に片付けようとする人々は何を考えているのでしょうか。