ご自身が幕府を倒すために何度も討幕の兵を挙げられ、結果として建武の新政が実現できたことは、後醍醐天皇にとっては当然のことであり、このまま天皇による新政が未来永劫(みらいえいごう)続くとお考えでした。
しかし、後醍醐天皇に味方して幕府を倒すのに協力した武士たちは、勢力が衰(おとろ)えて政治を任せられなくなった幕府の代わりに、他の武士による新しい組織のもとで、これまでどおりの「武士による政治」を続けることを望(のぞ)んでいました。
それなのに、後醍醐天皇は皇族や公家(くげ)のための政治のみを実行されるだけでなく、これまで守られてきた土地の所有権などの武士の権利がないがしろにされたことで、建武の新政に対する武士たちの不満が次第に高まってきました。
平家による政権が貴族化した際もそうであったように、いくら武力などで世の中を支配したところで、それが国民の理解を得られなければ、その支配は絶対に長続きできないのです。この場合も、当時の国民の代表たる武士の期待に応(こた)えられなかった建武の新政にはかげりが見え始め、やがてそんな不穏(ふおん)な空気を察(さっ)したかのように、後醍醐天皇から「最高の栄誉(えいよ)」を受けたはずの一人の武士が、建武の新政に反旗(はんき)をひるがえしたのでした―。





いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。
トラックバック(0) |
晴雨堂ミカエル 20年近く前、大河ドラマ「太平記」で詳しく描写されていました。
真田広之氏が尊氏を演じ、スタント無しで流鏑馬や馬を寝かして草むらに隠れる騎馬術を魅せてくれました。
弟直義をいま離婚問題で揺れている高嶋弟。真田尊氏と並んだら本当の兄弟の様でした。
後に尊氏と権力闘争を行い、兄弟で言い争う様が迫力。
北条守時の妹で尊氏の妻は沢口靖子氏、清純な少女時代から優柔不断な尊氏の尻を叩く妻へと変化、今のキャラの兆しがあります。
当時二大美少女といわれた宮沢りえ氏が尊氏の恋人で後の足利家争乱の元になった直冬の母。
後藤久美子氏が北畠顕家に扮し軍事貴族を演じ意表突く。
近鉄長野線では楠木正成に扮した武田鉄矢氏のポスターがあちこちに貼られました。
大河にしては珍しい時代を扱ったわりに視聴率が良く、ブームになっていたように記憶しています。
晴雨堂ミカエルさんへ
黒田裕樹 大河ドラマの太平記は名作のようですね。
近頃の大河ドラマの質の低下が叫ばれる中、昔に返って良作のドラマを見た方がためになるかもしれません。
真田広之氏が尊氏を演じ、スタント無しで流鏑馬や馬を寝かして草むらに隠れる騎馬術を魅せてくれました。
弟直義をいま離婚問題で揺れている高嶋弟。真田尊氏と並んだら本当の兄弟の様でした。
後に尊氏と権力闘争を行い、兄弟で言い争う様が迫力。
北条守時の妹で尊氏の妻は沢口靖子氏、清純な少女時代から優柔不断な尊氏の尻を叩く妻へと変化、今のキャラの兆しがあります。
当時二大美少女といわれた宮沢りえ氏が尊氏の恋人で後の足利家争乱の元になった直冬の母。
後藤久美子氏が北畠顕家に扮し軍事貴族を演じ意表突く。
近鉄長野線では楠木正成に扮した武田鉄矢氏のポスターがあちこちに貼られました。
大河にしては珍しい時代を扱ったわりに視聴率が良く、ブームになっていたように記憶しています。
近頃の大河ドラマの質の低下が叫ばれる中、昔に返って良作のドラマを見た方がためになるかもしれません。