アームストロング砲はその後も大いに活用され、同年の会津戦争(あいづせんそう)では会津藩(あいづはん)の鶴ヶ城(つるがじょう)を落城(らくじょう)させました。アームストロング砲によって激(はげ)しく損傷(そんしょう)した当時の鶴ヶ城の写真が今も残されています。
こうした功績が認められたことによって、明治維新(めいじいしん)以後のいわゆる藩閥政府(はんばつせいふ)において、肥前佐賀藩は薩摩藩(さつまはん)や長州藩(ちょうしゅうはん)、あるいは土佐藩(とさはん)とともに「薩長土肥(さっちょうとひ)」として並(なら)び称(しょう)されるようになりました。
また、佐賀藩出身の人材が明治政府に登用されたことで大隈重信(おおくましげのぶ)が活躍するようになり、やがて彼は明治15(1882)年に東京専門学校(とうきょうせんもんがっこう)を設立しますが、これが今の早稲田大学(わせだだいがく)につながっています。
佐賀藩や維新後の大隈重信らの活躍、あるいは早稲田大学が現代においても慶應義塾大学(けいおうぎじゅくだいがく)とともに「私学の雄」とされているのは、すべて田中久重が製作したアームストロング砲のお蔭(かげ)ともいえるのです。




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ぴーち おはようございます!
一人の発明家の存在が一つの藩の行く末に大きく貢献し、やがて日本という国の大きな発展に繋がっていったわけですね。今まで全く意識しておりませんでしたが、改めて田中久重という人物は偉大な方だったのだと思い知らされました。
海外では彼の名前は有名なのでしょうか?
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 一人の人物が歴史を変える。
それは歴史に残る政治家ばかりでなく、名もない発明家でもしっかりと出来ることですよね。
技術立国の我が国では、多くの技術者が同じように陰の存在として世界に貢献しているという話は有名ですし。
> 海外では彼の名前は有名なのでしょうか?
久重の場合、アームストロング砲よりももっと別の意味で有名になっていますね。
その「からくり」は今後の更新で明らかになると思います。
ててててっちゃん 鶴ヶ城の砲撃さえもがアームストロング砲によるものだったとはΣ( ̄□ ̄)!
ててててっちゃんさんへ
黒田裕樹 > 鶴ヶ城の砲撃さえもがアームストロング砲によるものだったとはΣ( ̄□ ̄)!
そうなんですよね。
会津戦争は悲劇的ではありますが、その一方で新政府軍の勝利をもたらしたアームストロング砲の存在と、その後の歴史の流れを理解することは重要だと思います。
アームストロング砲
青田です。 黒田先生
青田です。
私は、アームストロング砲は、
大砲の少し性能がイイものくらいにしか思っていませんでした。
ただ、司馬遼太郎氏の「アームストロング砲」を
読んで、驚きました。
この当時の、アームストロング砲は、今の
ミサイル(スカッドミサイル)だったんですね。
つまり、幕末の黒船は、船に大砲を積んでいるのではなく、船に、スカッドミサイルを積んでいるということです。
ただ、そう考えると、現在は、日本は、危険ですね。現在の日本は、
隣国の某国は、現在、日本にミサイルで、日本を標準にしています。
それなのに、『尊皇攘夷』どころか「皇室にたいするヘイトスピーチ。某隣国と開国しています。」
ましてや、外国人にたいするヘイトスピーチを罰するという馬鹿な政治家まで出てきています。
近現代史にハマるとなぜか、私は、某隣国への「ヘイトスピーチ」をしてしまいます。
ハマらないほうが健康には、良かった気がします。(笑)
青田さんへ
黒田裕樹 > 近現代史にハマるとなぜか、私は、某隣国への「ヘイトスピーチ」をしてしまいます。
> ハマらないほうが健康には、良かった気がします。(笑)
健康には良いかもしれませんが。無知による誤謬を防いだことも大きいかもしれませんね(笑)。
一人の発明家の存在が一つの藩の行く末に大きく貢献し、やがて日本という国の大きな発展に繋がっていったわけですね。今まで全く意識しておりませんでしたが、改めて田中久重という人物は偉大な方だったのだと思い知らされました。
海外では彼の名前は有名なのでしょうか?
応援凸
それは歴史に残る政治家ばかりでなく、名もない発明家でもしっかりと出来ることですよね。
技術立国の我が国では、多くの技術者が同じように陰の存在として世界に貢献しているという話は有名ですし。
> 海外では彼の名前は有名なのでしょうか?
久重の場合、アームストロング砲よりももっと別の意味で有名になっていますね。
その「からくり」は今後の更新で明らかになると思います。
そうなんですよね。
会津戦争は悲劇的ではありますが、その一方で新政府軍の勝利をもたらしたアームストロング砲の存在と、その後の歴史の流れを理解することは重要だと思います。
青田です。
私は、アームストロング砲は、
大砲の少し性能がイイものくらいにしか思っていませんでした。
ただ、司馬遼太郎氏の「アームストロング砲」を
読んで、驚きました。
この当時の、アームストロング砲は、今の
ミサイル(スカッドミサイル)だったんですね。
つまり、幕末の黒船は、船に大砲を積んでいるのではなく、船に、スカッドミサイルを積んでいるということです。
ただ、そう考えると、現在は、日本は、危険ですね。現在の日本は、
隣国の某国は、現在、日本にミサイルで、日本を標準にしています。
それなのに、『尊皇攘夷』どころか「皇室にたいするヘイトスピーチ。某隣国と開国しています。」
ましてや、外国人にたいするヘイトスピーチを罰するという馬鹿な政治家まで出てきています。
近現代史にハマるとなぜか、私は、某隣国への「ヘイトスピーチ」をしてしまいます。
ハマらないほうが健康には、良かった気がします。(笑)
> ハマらないほうが健康には、良かった気がします。(笑)
健康には良いかもしれませんが。無知による誤謬を防いだことも大きいかもしれませんね(笑)。