要するに、我が国は縄文時代の頃から独自の文明の源泉があったことが明らかになったのです。そして、そんな縄文時代の頃から、我が国独自の慣習がありました。
日本列島は伝統的に自然環境が厳しく、しばしば災害が発生していました。このため、縄文時代の頃から、人々の多くがあらゆる自然現象や自然物に霊が宿ると考えて、畏(おそ)れていました。これをアニミズムといいます。人々は呪術(じゅじゅつ)によって災いを避け、豊かな収穫などの自然の恩恵を祈りました。
当時の呪術的風習を示す遺物に、女性をかたどった土偶や男性を象徴する石棒(せきぼう)などがあります。このうち土偶はハート型やミミズク型・遮光器(しゃこうき)型などがある土製の人形です。縄文時代の人々は、おそらくは病気からの回復や子孫の繁栄(はんえい)あるいは豊かな実りある生活や魔除けなどの目的のためにこれらを使用したのでしょう。
こうした信仰は、水稲耕作の発達によって集団生活が当たり前となった弥生(やよい)時代にも受け継がれ、あらゆる人間集団の中心に「全員のために集団が栄え、幸せになるように祈ってくれる存在」が必要であることを理解するようになりました。実は、この信仰が現代の天皇のご存在のルーツとなっています。
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