それにしても、大東亜戦争に関する我が国の歴史の流れを詳しく学べば学ぶほど、我が日本民族が「極限状態になるまで決断できない」ことをつくづく思い知らされます。
史実において我が国は、昭和天皇の「ご聖断」によって昭和20(1945)年8月15日に終戦を迎えましたが、それ以前に戦争を終わらせることはいくらでも可能だったはずでしたし、何よりも緒戦の段階で講和に持ち込むことができれば、我が国のみならず世界の運命が大きく変わったことでしょう。
振り返ってみれば、我が国が明治維新によって苦難の末に近代国家として生まれ変わった際も、ペリーの来航以前に江戸幕府が自主的に開国するチャンスがいくらでもありましたし、もしそれが実現できていれば、幕末から明治維新にかけての苦難の道のりを歩む必要すらなかったのです。
この流れは、現代でも全く同じです。尖閣(せんかく)諸島や我が国のEEZ(=排他的経済水域)への執拗(しつよう)な干渉、あるいは南シナ海のあからさまな埋め立てといった、中華人民共和国の我が国に対する脅威が現実になろうとしている最中でありながら、憲法改正を早急に成立させられないという現状を憂(うれ)えるとともに、暗澹(あんたん)たる思いにさせられます。
我が国はなぜ同じ過ちを何度も繰り返すのでしょうか。それを「民族の特性」であると断ずるのであれば、あまりにも悲しいではありませんか。先人の思いを無駄にしないためにも、日本民族の輝かしい未来のためにも、今こそ私たちは「歴史」に学ばなければならないのです。
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