憲章において米英両国は大戦終結後の世界秩序の構想を決定したとされていますが、憲章を結んだ段階でアメリカはまだ第二次世界大戦に参戦していないことから、実質的には両国首脳が対日戦争に関する協議を行ったといえました。
一方、石油禁輸で追いつめられた我が国は、昭和16(1941)年9月6日に昭和天皇ご臨席のもとで御前会議を開いて「帝国国策遂行要領」を決定し、対米交渉がまとまらなかった場合には、10月下旬を目安としてアジアに植民地を持つアメリカやイギリス・オランダに対する開戦方針が定められました。
なお、この会議において、戦争ではなくあくまで外交的な解決を望まれた昭和天皇は、明治天皇がお詠(よ)みになられた御製(ぎょせい、天皇による和歌のこと)をご披露(ひろう)されておられます。
「四方(よも)の海 みなはらからと 思う世に など波風の 立ち騒ぐらむ」
(※はらから=兄弟姉妹のこと)
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