べっこう細工師は、タイマイ(ウミガメの一種)の甲羅(こうら)を利用した工芸品や装飾品を作成するのを生業(なりわい)としており、非常に精緻(せいち、極めて詳しく細かいこと)な金属細工を必要としていました。
儀右衛門は、幼い頃から父や職人による高度な技巧を見て育つとともに、血のつながりもあったためか生まれつき手先が大変器用でした。9歳の頃、儀右衛門は通っていた寺子屋にお手製の硯箱(すずりばこ)を持参し、開けてみるよう仲間に声をかけましたが、誰も開けることが出来ませんでした。
実は硯箱には巧妙な細工がしてあり、仕掛けを知っている儀右衛門だけが開けることが出来たのです。普段から自分の硯箱を仲間に勝手に開けられていたことで思いついたからくりだったのですが、こうした工夫が簡単にできるあたりが、儀右衛門の豊かな将来性を感じさせるエピソードでもありますね。
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