次に、盗賊の取り締まりを厳しくしたり、賭博(とばく)を禁止したりすることで領内の治安を向上させたほか、領民が誰も投書することができる目安箱(めやすばこ)の設置を行いました。また、先述したように蔵屋敷の代わりに領内に40か所余りの貯倉を設けたことで、凶作の際の飢餓(きが)対策に大いに役立ちました。
その他、産業振興を名目に道路や河川の改修といった公共投資も積極的に行いました。交通の便が良くなったことが藩内における人々の行き来や物資輸送の円滑さを生み出し、さらなる経済効果をもたらしたのです。
「不況の際は積極的に公共投資を行うべし」。20世紀の経済学者であるケインズよりも80年以上も前に実践した方谷の優秀さには、ただただ驚くばかりです。
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