また、一般的には「江戸時代は武士による厳しい支配と身分の違いがあった」と思われることが多いですが、実際は以下のとおりになります。
「町の治安を武士が守る一方で、百姓や職人・町人が生産や流通といった経済活動に力を入れ、年貢や税などを負担することで武士を経済的に養うなど、お互いに協力しあうことで、平和で安定した社会をつくっていた」。
もし本当に士農工商が対立しあっていれば、平和な江戸時代が260年以上も続くはずがありませんし、さらに付け加えれば、農民出身の学者である二宮尊徳(にのみやそんとく)や、幕末に新選組(しんせんぐみ)を組織した、農民の出身である近藤勇(こんどういさみ)や土方歳三(ひじかたとしぞう)、さらには豪農の家に生まれ、明治維新後も活躍を続けて「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢栄一(しぶさわえいいち)は、いずれも武士の身分を取得しています。
こうした「自由な気風」も、いわゆる「士農工商」が単なる「区別」に過ぎなかったことを証明しているのではないでしょうか。
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