明治22(1889)年に官営の東海道本線(東京~神戸間)が全通した頃には、営業キロの総数で民間が官営を上回る勢いとなり、その後も関西鉄道や山陽鉄道、あるいは九州鉄道などの民営鉄道が幹線の建設を進めました。
その後、軍事上あるいは経済上の観点から国が一括して鉄道を運営したほうが良いと判断した当時の第一次西園寺公望(さいおんじきんもち)内閣が、日露戦争後の明治39(1906)年に鉄道国有法を制定し、民営鉄道の17社を買収して国有化しました。
国有化によって当時の国鉄の路線は一気に三倍増となり、軍事輸送の効率化や国内の物産を素早くかつ安価で清国や韓国に輸出しやすくなるなどの大きな効果がありました。また、路線を売却した民間鉄道も多額の買収金を得たことで、大株主であった財閥が重工業などの分野に積極的に進出し、結果として国富を増やす道を切り拓(ひら)くことにつながりました。
※黒田裕樹の「百万人の歴史講座」が始まりました。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※「黒田裕樹の歴史講座+日本史道場+東京歴史塾」のご案内です。他の教師とは全く異なる、歴史全体の大きな流れを重視した「分かりやすくて楽しい歴史」をモットーに多くの方にお教えいたします。詳しくは下記のバナーをご覧ください。
※平成28年4月13日(水)創刊!無料メルマガ「黒田裕樹の歴史講座・メルマガ編」の登録はこちらからどうぞ。多くの皆様のご購読をよろしくお願いいたします。



いつも応援いただきまして、本当に有難うございます。