では、なぜ江戸幕府はここまで落ちぶれてしまったのでしょうか。その背景には、いわゆる「鎖国」の完成までは持っていた「長期的なビジョン」の欠如があります。
イスパニアやカトリックによる世界侵略の野望に気づいた秀吉は、我が国をどう守るかということを熟考し、先手を打って明を征服することを決断し、その前提として朝鮮半島へ攻め込みました。
この流れは、秀吉にかわって天下を取った家康や江戸幕府も同様であり、当時の我が国が世界最強の軍事国家であったことを背景に、極端な制限貿易を行うことで、我が国を平和に導くことに成功しました。
秀吉や家康、そして成立当初の江戸幕府が持っていたのは、いずれも「10年後」のみならず、「50年後」あるいは「100年後」の我が国がどうなっているか、という「長期的なビジョン」でした。だからこそ、「目先の敵」にはなりふり構わず攻め込むとともに、将来の平和のために、宗門改めや絵踏など、ありとあらゆる手段でカトリックを封じ込めたのです。
※下記の映像は2月1日までの掲載分をまとめたものです。
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