しかし、新政府は蝦夷共和国を認めず、雪解けを待って翌明治2(1869)年に攻め込みました。これを箱館戦争といいます。榎本らは陸海それぞれで戦いましたが敗れ、同年旧暦5月に土方は戦死し、榎本は新政府軍に降伏しました。
こうして、鳥羽・伏見の戦いから約一年半にわたって続けられた戦いは、新政府による国内統一というかたちで終止符を打ちました。これらの戦いを総称して戊辰(ぼしん)戦争といいます。箱館戦争で降伏した榎本は、投獄されたものの生命は助けられ、出獄後に新政府に登用されて、その後長く活躍しました。
ところで、幕末から戊辰戦争の終結までに、多くの尊い生命が犠牲となったことに心を痛められた明治天皇は、その御霊(みたま)を慰められるため、明治2(1869)年旧暦6月に東京招魂社(とうきょうしょうこんしゃ)を創建されました。東京招魂社はその後、明治12(1879)年に靖国神社(やすくにじんじゃ)と改称され、国難に際して祖国に殉じた尊い英霊(えいれい)をお祀(まつ)りする神社として、現在に至っています。
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