こうして、それまでの摂関家にかわって、天皇の父(あるいは祖父)が上皇として天皇を後見される制度が新たに誕生しました。上皇の住居が院と呼ばれ、その後に上皇自身が「院」と称されることになったことから、この制度のことを「院政(いんせい)」といいます。
上皇が天皇を後見されるというのは、制度化されていた摂政や関白と異なって、あくまで私的なものでしたが、その分、法や慣例にこだわらずに、上皇がフリーハンドな立場で政治を行えるという利点がありました。
荘園整理の断行によって、院政は、国司あるいは摂関家によって、それまで半強制的に支配されていた地方豪族や開発領主たちに歓迎され、彼らを支持勢力に取り込むことによって、摂関家の勢力を抑え込むことに成功しました。
※下記の映像は12月20日までの掲載分をまとめたものです。
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ぴーち こんばんは!
これまで上皇という名前は聞いたことが
有りましたが、その中身を知ることは有りませんでしたが、フリーハンドな立場であったという事は
自分の中では意外でした!
ぴーちさんへ
黒田裕樹 律令などに一切規定がありませんからね。だからこそ、摂関家を抑え込むには最適だったと思われます。
ん~難しいですね。
青田です。 青田です。
この歴史的事実が、歴史を知っている人にたいして
現在の今上天皇の御譲位について
国民が理解しにくい歴史的な事実のような気します。
マスコミは、歴史認識ゼロなので、本当は、譲位なのに生前退位と間違った報道されていますが、
これは、この時代の譲位のイメージを知らないこともあると思います。
現在の今上天皇が、譲位されますが、
ということは、上皇になられるということのように
感じます。
この時代は、、制度化されていた摂政や関白され、天皇については、制度化されていませんでしたが、
現在は、立憲君主制で、皇室典範なので、制度化されています。
この時代にも天皇だけが出来る国事行為があったのが気になります。
青田さんへ
黒田裕樹 現代においては、憲法を全くいじれないところに問題があると思います。
院政は律令のどこにも規定がありませんでしたので、今なら「憲法違反」になりかねません。
政治家がまず、歴史を学ばないと
青田です。 青田です。
よく、憲法改正と言えば、スグ憲法9条ばかり頭に浮かべますが、
天皇の御譲位という問題が起こった時にも、ブロックするのですね。
もはや、憲法をアンタッチャブルになるのは、無理ですね。
今、歴史離れが進んでいて
我が国の歴史も知らない政治家が多く
根本を考えられる人間が、今の政治家に少ないことも問題ですね。
青山繁晴さんが、欧米先進国で、自国の歴史を知らない政治家は、会ったことがないとネットで、話していました。
個人的には、政治家は、当選したら、日本史検定試験を義務付けるべきだと思います。
(鎌倉幕府も知らない政治家もいるそうですから)
青田さんへ その2
黒田裕樹 確かにその危惧はありますね。
それだけ、これまでの歴史教育がいい加減であったことを証明していることにもなりますが。