西洋において王権が強化され、いわゆる絶対王政が確立したのは16世紀後半の頃からですが、それまではローマ教皇をはじめとする教会が、権威と権力とを両方握っていました。しかし、16世紀初めの宗教改革をきっかけとして、教会はカトリック(=旧教)とプロテスタント(=新教)とに分裂しました。
この流れを受けて、イギリスで国王を首長とするイギリス国教会が成立するなど、国家の利益と宗教とを切り離す傾向が西洋全体でみられたことで、政治的権力が教会から国王へと移行する一方で、教会は「権威」としてのみ存続するようになったのです。
政治的権力と権威との分離が、歴史的に完全になされた地域は、地球上では西洋と我が日本しかありません。東欧やロシア、そしてチャイナも、あるいは現代のチベットでさえも、こうした分離は実現できていないのです。
※下記の映像は11月15日までの掲載分をまとめたものです。





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ぴーち こんばんは!
そういうところが、西洋と日本は先進国の仲間入りを早々に果たせた一端を担っている気がしました。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > そういうところが、西洋と日本は先進国の仲間入りを早々に果たせた一端を担っている気がしました。
まさしく仰るとおりです。
しかも、西洋と我が国とでは、同じ「権威と権力との分離」でも、その成り立ちに大きな差があるんですよね。