ところで、この朝鮮戦争を通じてマッカーサーは、「日本にとって朝鮮半島がいかに重要な土地であったか」を、嫌(いや)というほど思い知らされることになりました。なぜなら、北方から強大な勢力が朝鮮半島に現れた際に、半島を守らなければ日本の安全が保障できないうえに、朝鮮半島から敵の勢力を完全に追い払おうと思えば、それこそ満州に出て行かざるを得ないということが、自分がその立場に追い込まれて初めて分かったからです。
膠着(こうちゃく)した戦局を打開するため、マッカーサーは1951(昭和26)年4月に、満州への原爆投下をトルーマン大統領に提案しましたが、戦闘が中華人民共和国内にまで及べば、ソ連を刺激(しげき)するだけでなく、ヨーロッパをも緊張関係に巻き込むことになり、第三次世界大戦に発展する恐れがあると判断したトルーマンは、提案を却下(きゃっか)したのみならず、同月にマッカーサーを解任しました。
解任されて帰国したマッカーサーは、翌5月3日に開かれたアメリカ上院軍事外交合同委員会において、「日本が戦争へと向かった動機は、その大部分が安全保障の必要性に迫られてのことだった」と証言しています。
しかし、これだけの重要な証言が、教科書を含めた我が国の歴史教育において、ほとんど知らされていないというのは、いったいどうしたことでしょうか。
(※下線を引いた事例については、リンク先もご参照下さい)





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- 黒田先生
青田です。
マッカーサーは、朝鮮戦争で、その事実を知った
だけでもかなり、マシだと思います。
それよりも、70年経った
現代の多くの日本人が、朝鮮半島が
日本に突き刺されたナイフだということを
わかっていません。
それどころか、憲法9条まであるとは
正気ではありません。
正直、情けない。
青田さんへ
黒田裕樹 気づいたマッカーサーの教訓を生かしてこその「歴史に学ぶ」はずなのに、今の歴史教育のほとんどがスルーしていますからね。
情けないのも、それを大量生産している体制こそが原因である以上、今すぐにでも改革しなければならないはずですが…。
オバrev 歴史的事実やその前後関係を論理的に解説くださる黒田歴史講座を読んできていると、歴史というのは必然的に動いているんだということを痛感します。
結果には必ず原因があり、起こるべくして起こっている。
現在の朝鮮半島と日本の関係も、後ろの中国やロシアとの関係が外交に大きな影響を与えているんだろうけど、どうもマスコミや知識人達はそこを無視して結果だけ捉えて論争しているように見えます。
オバrevさんへ
黒田裕樹 お言葉有難うございます。
仰るとおり、結果だけを見て判断する姿勢は歴史から何も学んでおらず、役に立たないはずなのですが…。
馬鹿な大統領
- 黒田先生
青田です。
トルーマンは、本当に馬鹿な大統領だと思います。
しなくてイイこと(日本への原爆投下)をして、
しなければいけないことをしない(共産主義の拡大の阻止)
大統領だからです。
マッカーサーの満州への原爆投下は、私もさすがに??ですが、
少なくとも満州への進軍はするべきでした。
なぜなら、
ソ連崩壊後の情報公開で、
ソ連政府は朝鮮戦争に介入しないと決めていた事が判明しました。
マッカーサーの勘は当たっていたわけです。
さすが現場を知っている軍人の勘は鋭いです。
中国もアメリカと全面戦争する能力はなかったし、
原爆など使わなくてもマッカーサーの意見通り米軍の軍事力を最大限に使って満州へ侵攻し、
北朝鮮の息の根を止めておけば、
その後のアジアの共産主義化は、防げたはずです。
青田さんへ その2
黒田裕樹 確かに仰るとおりですね。
「無能な働き者は」のフレーズを彷彿とさせるかのようです。
ぴーち おはようございます!
アメリカも自国で判断して行動したことについて
は、あくまで正しい事をしたまで・・と
決して、判断ミスであったことを認めようとは
しなかったのですね。
何事に対しても、自らが謝罪を述べたら負けと言う
考え方がまかり通っている国では、
その時は確かに優位な立場にのし上がっても、
思いも寄らないところで、ボロが出てしまう
ものなのでしょうね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 アメリカにとって、日本を潰してしまったことは痛恨の失敗でした。
せっかくマッカーサーが証言してくれているのですから、歴史に学ばない民族に未来はありません。
隠そうとすればなおさらでしょうね。
39度線
青田です。 黒田先生
青田です。
一時、朝鮮半島のほとんどを北朝鮮軍に占領された時、マッカーサーは、完全に恐怖を感じたそうです。
現在、朝鮮半島は38度線で、分かれていますが、
これでは、絶対に韓国は、負けます。
これは、朝鮮半島の地図を観るとスグわかります。
窪みがある部分が39度線です。
というのも、
日露戦争の時、日本は、ロシアとの戦争回避交渉としては、
当初は、満州は、ロシアの進出は受け入れるが、朝鮮半島までは、勘弁して欲しいでした。
しかし、日本側の最終的な妥協案として、
39度線以北だけは、侵攻しないでくれと懇願しました。
ロシアは、それを黙殺しました。
つまり、その当時の日本の絶対防衛ラインは、38度線ではなく、39度線だったわけです。
(満州・・安全防衛ライン
朝鮮半島・・絶対安全ライン
朝鮮半島の39度線・・・日本存亡の危機ではあるが、ギリギリのライン)
まあ、こんな状況で、憲法9条を守っている日本は、逆に怖い物知らずですが。
ちなみに、余談ですが、
朝鮮半島が北朝鮮軍にほぼ全域を占領されていた時期に日本のマスコミは、韓国が北朝鮮に侵略したと報道していました。???ですね。
青田さんへ その3
黒田裕樹 仰るとおりですね。
39度線ではなく38度線となったことで、その後の命運が決まったような感じがします。
マスコミの捏造は今に始まったことではないですね…。