貫太郎に命中した拳銃弾(けんじゅうだん)は、一発は眉間(みけん)から頭蓋骨(ずがいこつ)をぐるりと回って左へ抜け、脳の損傷を免れました。また別の一発は左胸から心臓すれすれに背面に回って止まり、こちらも心臓の損傷を防ぐことができました。
この他、たか夫人の機転によってとどめを刺されなかったことも、貫太郎の生還に大きく作用しました。かくして貫太郎は、またしても大きな生命の危機を乗り切ることができたのです。
なお、たか夫人は貫太郎の後妻であり、彼女が若い頃は幼年期の昭和天皇のお世話をしていました。天皇の侍従長と幼年期の世話係とが夫婦になり、夫の死の危機を妻がとっさの機転で回避(かいひ)する。これを運命と言わずして何と表現すべきなのでしょうか。





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ぴーち こんばんは!
つい最近でも、アメリカで実際に逃走する犯人が
警察官の頭を狙って、銃を放った事件が報道されているのを見ましたが、その警察官も頭部を撃たれたにもかかわらず、命に別状が無く済んだ様ですが、たまに頭部や胸部を撃たれても、奇跡的に助かるケースがありますよね。
そういうのは、仰るとおり、その方の運命であり、
貫太郎氏に与えられた使命が果たされない限り、
死は訪れないという事だったのでしょうね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 その後の展開を思えば、「ここで死なせるわけにはいかない」という考えがどこかで働いたとしか思えません。
まさに運命だったのでしょうね。