そもそも要塞を攻略しようとすれば、攻撃側は守備側の少なくとも3倍以上の兵力を要する一方で、犠牲者(ぎせいしゃ)は相手に倍するのが通常でした。
陸軍参謀の情報不足から結果的にロシア軍とほぼ同数の兵力しか与えられなかった第三軍の苦闘は、前哨戦からすでにその兆候(ちょうこう)を見せるという結果となったのです。
しかし、前途多難(ぜんとたなん)を思わせた前哨戦を制した第三軍は、兵力と火力の絶対的不足にもかかわらず意気軒昂(いきけんこう、意気込みの盛んな様子のこと)でした。決死の覚悟(かくご)で旅順に乗り込んだ乃木の「腹を括(くく)ったリーダー」ぶりに、多くの兵士がロシアに対する闘志(とうし)をみなぎらせ続けたからです。





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ぴーち こんにちは!
「腹を括ったリーダーぶり」は、
それ以前に犯してしまった旗喪失の一件が
乃木将軍を強靭な精神力に仕立てたのでしょうね。
死をも恐れぬ攻撃というのは、相手にとっては
最強に怖い存在となりますものね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 「腹を括ったリーダーぶり」は、
> それ以前に犯してしまった旗喪失の一件が
> 乃木将軍を強靭な精神力に仕立てたのでしょうね。
> 死をも恐れぬ攻撃というのは、相手にとっては
> 最強に怖い存在となりますものね。
なるほど、そういう観点もありますね。
いずれにせよ、厳しい戦いになると「腹を括った」乃木将軍と、彼を慕った前線の将兵たちとの精神力がその後の我が国の運命を変えたといえそうです。