これらの利権を維持するため、各宗教勢力は僧兵(そうへい)などの軍事力を強化していきましたが、軍事力の強化は必然的に多額の資金力を必要とするため、宗教勢力は布教地に対する税を増やして利益を上げれば、今度はその利権を守るために武力を強化する―。この繰(く)り返しによって、いつのまにか宗教勢力は政治力や資金力を持った巨大な圧力団体と化してしまったのです。
そして、応仁の乱などの相次ぐ戦乱でかつての勢いは失われつつあったものの、我が国の首都であり、人も物資も集まりやすかった京都こそが最大の「おいしい」布教地だったのですが、そう考えていたのはどの宗教勢力も同じでした。
それゆえに京都のような有力な都市では宗教勢力による争いが絶えず、巻き込まれて苦しむ民衆からは、人々の暮らしに大きな障害と化してしまった宗教勢力を追放して、かつての過ごしやすい世の中に戻してほしいという声が自然と高まっていきました。
まさに世は戦国時代であり、こうした民衆の声なき声をくみ取った一人の武将によって、やがて時代は大きく動くことになるのです。
(※これで室町時代は終了です。明日(10月12日)からは戦国、安土・桃山時代に入ります)




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
そうですか。
最初は崇高で、純粋であったはずの教えが、伝承して行こうとする間には、いつのまにやらそこに人間の欲が絡み、本来の教えが捻じ曲げられたり、宗教を笠に着た悪徳商売などが横行し始めてしますよね。。
やはりそれは悲しいかな、人間があくまでも不完全で
、過ちを犯す存在であるという証拠なんでしょうけれどね。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > そうですか。
> 最初は崇高で、純粋であったはずの教えが、伝承して行こうとする間には、いつのまにやらそこに人間の欲が絡み、本来の教えが捻じ曲げられたり、宗教を笠に着た悪徳商売などが横行し始めてしますよね。。
> やはりそれは悲しいかな、人間があくまでも不完全で
> 、過ちを犯す存在であるという証拠なんでしょうけれどね。
仰るとおりだと私も思います。
特にこの時代においては、強大な武力を持っているだけにより大変だったのではないでしょうか。
黒田裕樹さん
風早 りら 室町時代のご説明
大変 楽しく 拝見致しました
応仁の乱はすっかり 学校での勉強を
忘れていましたが また 勉学出来ました
明日からの戦国、安土・桃山時代
楽しみにしています
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 室町時代のご説明
> 大変 楽しく 拝見致しました
> 応仁の乱はすっかり 学校での勉強を
> 忘れていましたが また 勉学出来ました
> 明日からの戦国、安土・桃山時代
> 楽しみにしています
有難うございます。
応仁の乱は、政治や文化など、我が国の様々な分野において非常に大きな影響をもたらしていると考えられますね。
いよいよ多くの皆さんが興味を持たれている戦国、安土・桃山時代に入ります。
私自身も皆さんにブログを通じて生き生きとした歴史の事実をご紹介できることを楽しみにしております。