竹千代が今川家の人質となって以降の岡崎城には今川家の代官(だいかん)が入り、三河でとれた年貢(ねんぐ)は松平家やその家臣には入らず、そのまま本国の駿府へ送られたことで、松平家の家臣、いわゆる三河衆(みかわしゅう)の生活は困難(こんなん)を窮めました。その一方で今川家が他国と戦争をする場合は、三河衆は一番危険な最前線に置かれ、多くの家臣が亡くなったのです。
いわば「今川家の奴隷」(どれい)のような状態となった三河衆たちは、自分たちの置かれた環境を呪(のろ)いましたが、主君である竹千代が今川家に人質にとられている以上はどうしようもありませんでした。
実はこの状態こそが、松平家が今川家に「全面降伏」(ぜんめんこうふく)した姿なのです。我が国には「もし他国に侵略(しんりゃく)されれば、憲法(けんぽう)にも書いてあるように日本は戦ってはいけないのだから、あっさり降伏すればよい。そうすることで血を流さずに平和を保つことができる」という思想がありますが、日本を松平家に、他国を今川家に置き換えれば、我が国のその後の運命がどうなるかがよく分かるのではないでしょうか。
これも「歴史に学ぶ」ことの一つなのです。




いつも有難うございます。
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風早 りら 日本を松平家に、他国を今川家に置き換えれば、我が国のその後の運命がどうなるかがよく分かるのではないでしょうか。
私も常日頃からそれを心配しています
勇気あるアップ 尊敬します
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 日本を松平家に、他国を今川家に置き換えれば、我が国のその後の運命がどうなるかがよく分かるのではないでしょうか。
> 私も常日頃からそれを心配しています
> 勇気あるアップ 尊敬します
りらさん同様、私も常に心配しております。
ここは私のブログですから、自分の考えを率直に述べることを基本にしております。
それに加えて「本当の歴史を伝える」とう大きな目標がありますし。
わたしこそ、りらさんのお言葉に勇気を頂戴しております。
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紗那 我が国が侵略されたとしてすべての国が今川家のような思想を持ってるとは限らないのでは?と思った時点で、この考え方が危ないという事実に気づきました。
全ての国がこのような思想を持っていると考えるのは行き過ぎかもしれませんが、どのような思想を持っているかは侵略されてからでないとわからないですしね。。。
紗那さんへ
黒田裕樹 > 我が国が侵略されたとしてすべての国が今川家のような思想を持ってるとは限らないのでは?と思った時点で、この考え方が危ないという事実に気づきました。
> 全ての国がこのような思想を持っていると考えるのは行き過ぎかもしれませんが、どのような思想を持っているかは侵略されてからでないとわからないですしね。。。
そのとおりです。
確かに良心的(?)な支配にとどめる国も存在するかもしれませんが、植民地化されるということは、相手の国にどのような支配をされても文句が言えないということですからね。
松平家のような屈辱的な侵略を受けてから「しまった!」「話が違う!」といくら叫んでも遅いのです。
オバrev 歴史は前後の流れがあって起こっているわけですから、そこから何処に焦点をあて、その史実の持つ意味を考えるかは、その人がどこまで情報を把握しているかとか、信念や理念によって大きく変わってくるでしょうね。
歴史の一面しか捉えずに話を進めようとする人が権力のトップに立つと非常に危険な気がします。
しかしよくぞ三河衆は耐えられましたね。
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 歴史は前後の流れがあって起こっているわけですから、そこから何処に焦点をあて、その史実の持つ意味を考えるかは、その人がどこまで情報を把握しているかとか、信念や理念によって大きく変わってくるでしょうね。
> 歴史の一面しか捉えずに話を進めようとする人が権力のトップに立つと非常に危険な気がします。
「なぜ侵略されたのか?」「なぜ併合したのか?」「併合を防ぐ道はなかったのか?」なだお、前後の流れをしっかりとらえていれば、軽々しく判断を下すことができないはずです。
「真の歴史を理解していない」権力者に政治をゆだねることの危険性が見出せますね。
> しかしよくぞ三河衆は耐えられましたね。
人質にとられているとはいえ、竹千代という「希望の星」が残っていましたからね。もし竹千代を失っていればどうなっていたことか…。
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智里 松平家ってエライことになってたんですね( ̄口 ̄;
今川家の奴隷的な役割になっても、当主の帰りを待つ・・・
なんて素晴らしい家臣たちなんでしょう(。・ω・)(。-ω-)ウンウン
平和主義のこの憲法は素晴らしい憲法だと思います。
ただ・・・侵略された際の無条件降伏はね・・・
松平家みたいになるのは嫌だ!!
智里さんへ
黒田裕樹 > 松平家ってエライことになってたんですね( ̄口 ̄;
> 今川家の奴隷的な役割になっても、当主の帰りを待つ・・・
> なんて素晴らしい家臣たちなんでしょう(。・ω・)(。-ω-)ウンウン
今川家から「虫けら以下」の扱いを受けた三河衆にとって、竹千代だけが希望の星でしたからね。
その苦労は並大抵ではなかったことでしょう。
> 平和主義のこの憲法は素晴らしい憲法だと思います。
> ただ・・・侵略された際の無条件降伏はね・・・
> 松平家みたいになるのは嫌だ!!
詳しくは後日に紹介しますが、平和主義の理念に対する思いは私も同じです。
ただ、理想と現実が必ずしも一致しないところがもどかしいですね…。
私も奴隷は真っ平御免です!