現代の我が国での宗教は、法事などの一定の行事の際に、お坊さんが有難いお経(きょう)を読むなどの「平和の象徴」という印象が強く、宗教が政治に深く関わるというイメージは希薄(きはく)になっていますが、我が国でこうした宗教のイメージが定着したのは、実は江戸時代以降のことなのです。
それまでは、国を挙げて仏教を信仰するなど、我が国の宗教は、政治と深く関わっていました。当初は単なる儀式などの形式的なものや、仏像や寺院などの文化の面が強調されていましたが、いわゆる「政教一致」(せいきょういっち)の状態が続いたことで、宗教勢力は次第に武力を持つようになり、やがては巨大な圧力団体と化していったのです。
では、そんな圧力団体と化した宗教勢力が、現代のように「大人しい」存在となったのはなぜでしょうか。実は、戦国時代を終わらせ、我が国に平和をもたらした織田信長(おだのぶなが)、豊臣秀吉(とよとみひでよし)、徳川家康(とくがわいえやす)のいわゆる三英傑(さんえいけつ)が、政教分離の実現に深く関わっているのです。
今回の講座では、我が国に政教分離の原則が定着した過程を、三英傑それぞれの政策を振り返りながら探っていきたいと思います。




いつも有難うございます。
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智里 政教分離してから、たった400年しかたってないんですね。
でも良く宗教と政治が分かれる事が出来たもんです。
あれだけ力を持っていた仏教に政治的介入を許す事がなくなったのって気になりますね(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
でも、一向一揆なんかは明らかに宗教的な反乱だよね~。
う~ん、今後の講座が楽しみ♪
智里さんへ
黒田裕樹 > 政教分離してから、たった400年しかたってないんですね。
> でも良く宗教と政治が分かれる事が出来たもんです。
そのとおりです。政治と宗教との深いかかわりを断ち切るには、それなりの「大手術」も必要でしたし、権力者による「仕掛け」などの権謀術数(けんぼうじゅっすう)もありましたね。
> あれだけ力を持っていた仏教に政治的介入を許す事がなくなったのって気になりますね(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
> でも、一向一揆なんかは明らかに宗教的な反乱だよね~。
> う~ん、今後の講座が楽しみ♪
有難うございます。最近の教科書では一向一揆を肯定的に取り上げているところが多いようですが、それによって被害を受けた人も大勢いますし、なるべく公平な目で紹介できればと思っております。
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スカイラインV35 この時代は政教分離や刀狩の兵農分離など、意外と現代にもつながっている事が多いんですね。
三英傑はやはり傑出した存在だったんでしょうね。
そして、講座の内容とは直接の関係は無いですが、現代の靖国神社、大喪の礼や大嘗祭、建国記念の式典など、余力があれば講座と並行して、一寸考えてみたいと思います。
スカイラインV35さんへ
黒田裕樹 > この時代は政教分離や刀狩の兵農分離など、意外と現代にもつながっている事が多いんですね。
> 三英傑はやはり傑出した存在だったんでしょうね。
そうですね。三英傑の誰か一人が欠けても、政教分離は成し得なかったでしょう。
> そして、講座の内容とは直接の関係は無いですが、現代の靖国神社、大喪の礼や大嘗祭、建国記念の式典など、余力があれば講座と並行して、一寸考えてみたいと思います。
確かに直接関係はないですが、最後のあたりで…まぁ、あとのお楽しみにしましょうか(笑)。
スカイラインV35さんのお考えも是非拝聴したいと思います。
.こんばんは
りら 政教分離
日本ではこの頃から始まっていたんですね
現在も日本は政教分離がよく行なわれれている国に思えます
それに宗教の自由が認められています
当り前のようでいて世界中では当たり前では無い国が多いですよね
.今の日本をどう思われますか?
ぽっきー 公明党、幸福実現党、など等、他国から、カルト指定されている党が堂々と、政党として存在して、多大な権力を行使している現実は、政教分離できていると言えるのですか、
テストには出ないけど不思議に思っていたのでお聞きします。
阿修羅と言う掲示板を見ました、今の日本は大丈夫なのか、大変なことになってるのではと、私たちの将来が不安になりました。
りらさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、政教分離の原則とともに、信仰の自由は国民にとって大切な原則ですね。
我が国では当たり前のことが、海外では認められていない。恵まれているがゆえに気づかないことが、この国では多いような気がします。
ぽっきーさんへ
黒田裕樹 他国が認定しているからといって、我が国にそのまま適用できるとは限りませんから一概には言えないですが、不思議に感じておられる皆さんも多いようですね。
我が国で議席を持っている公明党の場合は「宗教団体の政治参加」であり、「宗教団体が国家的権力を握って立法権や司法権を支配する」ところまでには至っていないので問題ないとする通説がある一方で、批判も多いようです。
ぽっきーさんのお歳(とし)を存じないので軽々しいことは申せませんが、我が国に対する不安を一掃するには、遠くても「過去の歴史に学ぶ」ことが一番の近道と信じております。
我が国の独立を守るために父祖が成しとげてきたことや、あるいは失敗したことなどを自分の糧として行動することと、自分たちが先祖からのバトンを受け継いでおり、それを時代につなぐ責務があることを自覚すること。それさえできれば、我が国もまだまだ大丈夫だと思います。
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りら 夜分にお邪魔致します
今日 月下美人が咲きました
お時間がある時で結構ですので
りらのお城までお越し下されば
幸いです お待ち致しています
りらさんへ
黒田裕樹 先ほど訪問させていただきました。
本日(4月1日)限定のすがすがしい記事を有難うございます(^^♪