ということは、信長は自己の領地を守るために、信玄や北条氏への抑えとして常に大軍を彼らとの隣接地に置かねばならないことになります。そんな「防衛するのが精一杯」の情勢において、天下取りの第一歩として上洛を目指すようなことが可能でしょうか?
そこで、信長は奪えるかもしれない今川氏の領土をあっさりと捨てて、家康に三河の攻略を勧めることで、いわば三河を「クッション」として自領の尾張を「安全地帯」にしたうえで、後顧の憂いをなくして美濃を攻め取り、上洛への道を確保したのです。
これらの事実から、信長には早くから上洛を目指すという、明確で先見性のあるビジョンがあったといえるでしょう。一方、信玄は上洛を決意してからわずか半年後に、病に倒れて亡くなってしまいます。北信濃という「目先の利益」にこだわり、天下取りへのビジョンを持たなかったがゆえの、信玄の「余りにも遅すぎる」上洛への決断でした。




いつも有難うございます。
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晴雨堂ミカエル 私は光栄の歴史シミュレーションウォーゲームのファンで、「信長の野望」は新作が出るたびにやっています。
よくできたゲームで、信長が三河をとらなかった理由が具体的に解りますよ。
晴雨堂ミカエルさんへ
黒田裕樹 > 私は光栄の歴史シミュレーションウォーゲームのファンで、「信長の野望」は新作が出るたびにやっています。
> よくできたゲームで、信長が三河をとらなかった理由が具体的に解りますよ。
信長の野望は私も昔はよくプレイしました。
確かに、戦国時代の流れが良く分かるゲームですよね。
.
HANA子 あまり同意してくれる人がいなくて寂しいんですけど、
信長とビスマルクってけっこう共通点のある人じゃないかなーとか思ってます
必要であれば大いに戦争もやり、そうでなければ戦争に拠らない方法で解決をはかり、
その時々で最も合理的で現実的な手法でぶれずに目的を達成していく
戦国時代の武将で最も「勝ちやすきに勝つ」を実践している人じゃないかなと
あらためて感心しました
ゲームといえば、ボードゲームですけど「ディプロマシー」をよく遊びました
第一次大戦の欧州を舞台にした国獲りゲームですけど、これって国によっては歴史授業の教材にもなってるんだそうです
「信長の野望」もですけど、ゲームと歴史って相性がいいのかもしれませんね~
.今晩は
りら やっと訪問出来ました
信長は女性にはかなり人気です
私のブログを持っていない
友達も楽しみにしています
これからも勉強させて下さいね
また明日お逢いしましょう
HANA子さんへ
黒田裕樹 なるほど、ビスマルクですか。「鉄血宰相」の合理性は確かに信長に通じるところがありますね。
余談ですが、私はビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という名言がお気に入りです(笑)。
> ゲームといえば、ボードゲームですけど「ディプロマシー」をよく遊びました
> 第一次大戦の欧州を舞台にした国獲りゲームですけど、これって国によっては歴史授業の教材にもなってるんだそうです
> 「信長の野望」もですけど、ゲームと歴史って相性がいいのかもしれませんね~
戦いのボードゲームを授業にするとは、柔軟な発想ですね。歴史をゲームで学べれば楽しいと私も思います。ただ、それとなく歪んだ知識をもたらす恐れもありますので、注意が必要ですね。
りらさんへ
黒田裕樹 確かに、信長は女性に持てる要素を持っていそうですね。秀吉の妻のおねに書いた手紙の繊細さなどは素晴らしいですし。
貴重なお知らせを有難うございます。より多くの方に私のブログをご覧いただけて、本当に嬉しいです。
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桃源児 よく短気で、何ごとも急いで進めそうなイメージを持たれている信長ですが。実際はものすごく気長というか、長期的なビジョンを確かに持っていましたね。
姉川の後も、浅井、朝倉を一気に攻めず、長篠の後も武田家が自壊するのを待って、軍を進めた。
鳴くまで待とうホトトギスという言葉は、家康よりも信長にこそ相応しいですね。
使用されている信長と信玄の肖像、一般に知られている物ではなく、より実物に近いと言われている物を使われているんですね。
リンクの件、OKです。
桃源児さんへ
黒田裕樹 > よく短気で、何ごとも急いで進めそうなイメージを持たれている信長ですが。実際はものすごく気長というか、長期的なビジョンを確かに持っていましたね。
> 姉川の後も、浅井、朝倉を一気に攻めず、長篠の後も武田家が自壊するのを待って、軍を進めた。
> 鳴くまで待とうホトトギスという言葉は、家康よりも信長にこそ相応しいですね。
仰るとおりですね。見た目はせかせかして短気であっても、天下統一という長いスパンで物事を見ることのできる稀有(けう)な政治家だったと思います。
> 使用されている信長と信玄の肖像、一般に知られている物ではなく、より実物に近いと言われている物を使われているんですね。
そのとおりです。
せっかく東京で講座を行う機会を得ましたので、同じ開くのであればいつもとは違った肖像を使おうと思って採用しました。皆様の評判も良かったので嬉しかったです。
> リンクの件、OKです。
有難うございます。今後ともよろしくお願いいたします。
今回の「太閤殿下の夢 ~秀吉の朝鮮出兵の真意とは」ですが、秀吉の朝鮮出兵に関する最近の歴史教育での一方的な取り上げ方には、私が歴史講座を始める以前からずっと疑問を感じておりましたので、そんな自分の思いを込めて、通常よりもかなり熱の入った講義になりました。
実際の参加者の方々には概(おおむ)ねご賛同をいただきましたが、皆様の幅広いご意見をお聞きしたいと思います。
講座の内容ですが、いつものとおり映像とともに16回に分けて、3月7日から更新を開始する予定です。また、今回の講座の更新終了後には、中断しております通常の更新(鎌倉時代)を復活させますので、今しばらくお待ち下さい。
今月以降の講座の予定は下記のとおりです。
第12回 「戦国時代の宗教戦争 ~政教分離をもたらした三英傑」
日時:平成22年3月27日(土) 午後3時30分より
場所:梅田東学習ルーム
会費:無料
第13回 「日本とトルコ ~固い絆(きずな)の物語」
日時:平成22年4月24日(土) 午後3時30分より
場所:梅田東学習ルーム
会費:無料




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!2ケタ台!
回を重ねる毎に、人数が着実に増えてますね!
素晴らしい事です^^
今回も、熱が入った講座を
拝聴させていただけるんですね!
楽しみにしています!
それでは、応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > こんばんは!2ケタ台!
> 回を重ねる毎に、人数が着実に増えてますね!
> 素晴らしい事です^^
お蔭様で、講座を行う当方にとってもこの上ない励みとなっております。
> 今回も、熱が入った講座を
> 拝聴させていただけるんですね!
> 楽しみにしています!
有難うございます(^o^)丿
ブログを始める以前から、ずっと疑問に思っていたことだったので、ついつい熱くなってしまいました(^^ゞ
今回の講座もよろしくお願いしますm(_ _)m