新羅からしてみれば、自分だけが取り残されたような不安な思いをしたことでしょう。何しろ、任那を滅ぼしたことで我が国とは険悪な関係が続いているうえに、その我が国が隋と対等な関係にあるのですから、いつ攻められてもおかしくはありません。
そうなれば半島の他の国は我が国と同盟しているうえに、隋にも期待できませんから、誰も新羅を助けてくれません。そこで、新羅は攻められないように自分から我が国に接近したのです。
聖徳太子は遣隋使の前に新羅と同盟しなかったのは、こうした事態を見抜いていたからだと思われます。まさに恐るべき先見(せんけん)の明(めい)といったところですが、実はその聖徳太子ですら読めなかった、時代の大きな流れがありました。
周囲からの圧迫を受け続けて追いつめられた新羅は、やがて当時の常識では考えられない行動に出ます。それが新羅にとっては起死回生(きしかいせい)となり、我が国にとっては不幸を招くことになるのですが、この話はいずれ別の機会で取り上げることとします。



いつも有難うございます。
トラックバック(0) |
たか なんだか聖徳太子はすごい
先を読んでいたんですね
歴史系は苦手なんですけど
これからじわじわ
歴史について知っていきます^^
sisi ブログ村投票しました。
聖徳太子シリーズも続いてるんですか、物語が作れそうですね。
一遍に10の・・・
オバrev よくぞそこまで頭が回りますね。
絡んだ糸をほぐしていくと、実は一本の糸だったって感じでしょうか。
聖徳太子は、一遍に10人の話を聞くという伝説がありますが、多分、一遍に10の事を同時に考えながら実行できたからじゃないですかね?
たかさんへ
黒田裕樹 > なんだか聖徳太子はすごい
> 先を読んでいたんですね
そうです。政治家たるもの、国や国民のためにも、目の前のことばかりでなく、常に一歩先のことを考えて行動して欲しいものですね。
> 歴史系は苦手なんですけど
> これからじわじわ
> 歴史について知っていきます^^
私のブログでたかさんの苦手意識が吹っ飛べば、こんなに嬉しいことはありません。
今後ともよろしくお願いします(^o^)丿
sisiさんへ
黒田裕樹 > ブログ村投票しました。
> 聖徳太子シリーズも続いてるんですか、物語が作れそうですね。
いつも応援有難うございます!
実は今日でようやく一段落です。24日もかかりました(笑)。
確かにちょっとした物語になってしまってますね(^^♪
オバrevさんへ
黒田裕樹 > よくぞそこまで頭が回りますね。
> 絡んだ糸をほぐしていくと、実は一本の糸だったって感じでしょうか。
我々は歴史を結果から見ています。まさに絡んだ糸を少しずつほぐしていくような感じですね。
その結果見えてきた真実が、聖徳太子の「先見の明」というわけです。
「偶然が重なっただけ」と言う意見もあるとは思いますが、それにしては偶然が多すぎます。冷静に考えれば、優秀だった聖徳太子の真実の姿が自然と浮かんできますね。
> 聖徳太子は、一遍に10人の話を聞くという伝説がありますが、多分、一遍に10の事を同時に考えながら実行できたからじゃないですかね?
仰った伝説はつくり話だといわれていますが、火のないところに煙は立ちません。おそらくはそれだけの頭脳を持っていたことは間違いないと思われます。
ぴーち こんばんは!
そうですね。
予想外の事は当然起こりますよね。
気象予報士が、人の何倍も勉強して
ほぼ正確に予測を立てる事が出来たとしても、
様々に変化する自然には予測しきれない部分が
どうしても出て来てしまいます。
この場合は相手はたとえ、自然ではないにせよ、様々な人間の思惑が
錯誤する中では、読み取ることも困難になるし、
時代の大きな流れには逆らえないという現象も起こりうるでしょうね。
やはり聖徳太子も一人の人間であった・・・という
事でしょうかね・・。
それでは、人間・黒田裕樹さんに応援です^^凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > この場合は相手はたとえ、自然ではないにせよ、様々な人間の思惑が
> 錯誤する中では、読み取ることも困難になるし、
> 時代の大きな流れには逆らえないという現象も起こりうるでしょうね。
> やはり聖徳太子も一人の人間であった・・・という
> 事でしょうかね・・。
仰るとおりです。いくら聖徳太子が超人的であっても、自分の死後の世の中の流れを見極めることはできませんでした。そして、悲しいかな、自分の一族の運命も…。
> それでは、人間・黒田裕樹さんに応援です^^凸
そういえば私も人間でした(^^ゞ
有難うございます!
ヒロキ 新羅的にはもう立場がないですよね(>_<)
どうにかしなければ国が滅ぶとでも思っていたんでしょうね。。。
ヒロキさんへ
黒田裕樹 > 新羅的にはもう立場がないですよね(>_<)
> どうにかしなければ国が滅ぶとでも思っていたんでしょうね。。。
そういうことなんです。
聖徳太子としては、新羅をこらしめるために考えた外交だったのですが、これが思わぬ方向へと流れていくのです…。