なかでも重要なのは、当時の我が国が「世界最大の軍事国家」であったということです。外国船の来航を禁止するなど、江戸幕府が常に強気の姿勢を崩すことがなかったのは、他国による侵略を防ぐ「抑止力」が高かったからだという背景を抜きに語ることはできません。
また、それ以前の歴史を振り返っても、比叡山延暦寺の焼打ちなど、自分に反対する勢力に容赦ない攻撃を加える織田信長に対して、イスパニアやイエズス会が表立った動きを見せずに「猫をかぶっていた」可能性が高く、信長の天下統一の事業を引きついだ豊臣秀吉には本性をあらわしたものの、見事に「返り討ちにあった」という一面がありました。
さらには、結果として失敗に終わったものの、秀吉が朝鮮出兵を敢行し、我が国の軍勢が海外において華々しく活躍した事実も、我が国への侵略の意欲を諸外国に失わせるに十分だった、という歴史の流れも見逃せません。





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ぴーち こんばんは!
なるほど、秀吉の朝鮮出兵は
日本の力を世界に識らしめる目的も
あった訳ですか。ですから、今でも韓国は
この朝鮮出兵については、遺恨に感じている
訳なんですね。(^_^;)
ぴーちさんへ
黒田裕樹 朝鮮出兵の真の目的はあくまでも明の征服であり、その道案内を断った朝鮮を攻めただけです。
ただ、本文にもありますように、朝鮮出兵における日本軍の活躍が、結果として外国に「日本侮るべからず」と思わせたのも事実です。今に至る朝鮮の人々の思いは、格下と信じていた日本に攻められたという「屈辱」でしょうね。
第9条 第1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇(いかく)又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
第2項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
我が国の公民教科書の多くが、第9条で掲げられた「平和主義」を高く評価しており、中には「国民が再び悲惨な戦争に陥(おちい)らないようにするためには、一人ひとりが憲法9条の精神に立ち返り、戦争のない平和な世界の実現に向けて努力していく必要がある」と書いているものもあります。
しかしながら、いかに我が国が平和主義を一方的に訴えたところで、相手国が言うことを聞かなければ何の意味もありません。





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ぴーち こんばんは!
確かにそうですよね。
ここは立ち入り禁止だと
立て札をいくら見えるように建てた所で、それ以外の抑止力に乏しければ、
勝手に立ち入っていたずらされたりしますものね。
相手が物分りの良い、誠意ある人なら
それだけで十分理解されましょうが、
悪意や敵意を持つ人間相手なら何の効果も
発揮しませんしね。
少なからず
監視カメラなり、バリケードなり
何らかの措置を施さなければいけませんもんね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 人間同士、しかも同じ日本人であればともかく、まともな抑止力もなく外国と友好関係を結べるはずがありません。
だからこそ、防衛力が国家にとって生命線となるのです。
戦後の我が国の「平和」は、アメリカの「核の傘」に由来しているのであり、決して日本国憲法第9条の「平和主義」のおかげではないのです。
こうした「厳然たる史実」を理解するためにも、私たち一人ひとりが「歴史を学ぶ」重要性を問われているのではないでしょうか。
さて、戦後長く続いた我が国の「一国平和主義」ですが、これまでに「世界の警察官」を自他ともに認めてきたアメリカが、オバマ政権発足後の財政難もあって、急速に内向き思考を強めていることで、その根本が揺(ゆ)るがされようとしていることに、皆様はお気づきでしょうか。





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ぴーち こんばんは!
なるほど、江戸時代ほどの長きに渡るものでは
有りませんが、今の日本が平和を保っていられるということは、鎖国の状態と酷似している
所ありますね。
しかも、今回の戦後の平和は、アメリカの傘下という
抑止力があってこその平和だということになると、
平和主義者のオバマ政権では世界に対する抑止力がどうしても低下してしまいますが、
日本もそれに合わせて
世界からの危険が及ぶ可能性が高いという事になりますね。
日本が平和を保つには、アメリカが絶対的な脅威にならないといけない訳で、アメリカにそれを期待出来ない(期待してはいけない)となると、日本独自が力を持たなければ
平和は維持出来ない。そういう流れになりますね・・。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 まさしく仰るとおりです。
だからこそ、我が国は日米安保条約を補う、あるいは上回る防衛体制を整えねばならぬのであり、そのための施策を安倍首相はすでに行っておられます。
また、重大な人権侵害である拉致問題を解決しようともしない北朝鮮が、つい先日に水爆実験を成功させたと発表するなど、核やミサイルの開発を続けています。
加えて、50年以上前の昭和40(1965)年に日韓基本条約を結んで国交を樹立させながら、我が国固有の領土である竹島を不法占拠し続けるばかりか、条約によって戦後補償をすべて終了させたにもかかわらず、昨年末まで国家間でいわゆる「慰安婦」問題を不可逆的に解決できなかったという、韓国の存在もあります。
要するに、戦後から70年が経過して、世界のパワーバランスに大きな変化がもたらされようとしているのですが、我が国は今後どのような外交をすべきなのでしょうか。





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ぴーち こんばんは!
パワーバランスですか。
大事な事ですが、難しい舵取りだと思います。
あまりに力任せに相手国を押しつぶそうとすれば、
アメリカの脅威から生じた憎しみにまみれた
イスラミックステートの様に新たな「悪」を生みかねませんものね。
程々の抑止力を持つ事が今後の日本の課題と
なるのでしょうかね・・
ぴーちさんへ
黒田裕樹 仰るとおり、難しいかじ取りであり、プロの政治家に任せるしかありません。
だからこそ、私たち国民は真剣に選挙に向かわねばならないのです。
うろつき 某政党のC委員長、驚異の本質は、中東に派兵して、現地人に危害を加えることみたいな事を言ってしまいましたが~(-_-;)
C委員長は、どうせ日本が悪いと思ってるのでしょう~(-_-;)
うろつきさんへ
黒田裕樹 政党によって色々な考えがあっても良いとは思いますが、あまりにも公平さを欠くような見解はいかがなものかと言わざるを得ないですね。
我が国は、条約改正の実現のために半世紀以上もの年月を費やしたばかりか、それまでの「不文憲法」から「成文憲法」の国家へと転換せざるを得ず、さらにはこれらの影響が大東亜戦争にまで及んでしまったのです。
そんな苦い経験を持つ我が国が、昨今の世界情勢の激変に対応できず、再び国家存亡の危機を迎えてしまうような愚かな事態は、何としても防がなければなりません。
こうした観点から判断すれば、第二次以降の安倍晋三内閣の政策に対して違った評価が見られるということを、皆様はご存知でしょうか。





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ぴーち こんばんは!
確かにこうして伺っていると
歴史というのは、鎖の様に繋がっているものなのだと改めて感じました。
安倍さんの評価ですか・・
申し訳有りませんが、それだけでは
あまりに漫然とした設問に聞こえて
歴史無頓着な私には絞り切る事が出来ませんm(__)mまあ、ただ良く分からないだけかも知れませんが(苦笑)
ぴーちさんへ
黒田裕樹 歴史のつながりを理解できなければ、未来を占うこともできません。
安倍首相の評価も、大きな歴史の流れをたどることで、今までとは異なる見方ができるかもしれません。詳しくは次回に。
ぴーち おはようございます!
そうですね。仰るとおりかと私も思います。
私は自他共にに認める歴史オンチですが、
だからこそ、こうして毎日黒田さんのところで
歴史の勉強をさせて頂く事が楽しみになっています。
自分がいかにこれまで何も知らずに生きて
来てしまったかを恥、それと同時に温故知新では有りませんが、こうして歴史について学べることを
有り難い事だと感謝している次第です。
正直、黒田さんのお話の全てに賛同することが
出来ないときも有りますが、
歴史にご精通されている黒田さんのお話は、ためになる事ばかりです。
次回からのお話にも期待していますm(__)m
ぴーちさんへ その2
黒田裕樹 お言葉有難うございます。
私の考えがすべて完璧ということもありません。皆様が私の見解をご参考くださり、それぞれのご意見をお持ちいただくことが大切であると常々思っております。
ぴーち こんばんは!
いえいえ、黒田さんがここでお話されている
ことは全て事実に基づいたものだと思いますし
その事象を有りのままの形で伝えてくださっていることと信じておりますm(__)m
ただそれを受け取る側が理解不足であったり
その事実をどうしても受け入れられない(受け入れたくない)という思いが多少なりとも出てくる可能性が
有るのではないかという事ですので、どうかその時は悪しからず(^_^;)
ぴーちさんへ その3
黒田裕樹 有難うございます。
もちろん、私は真実を脚色せずにありのまま書くことを心がけておりますが、それだけにぴーちさんのようにお考えになられる方もいらっしゃることは理解しているつもりです。
今後とも、ご遠慮なくご感想をお書きください。
また、これに基づくかたちで、平成27(2015)年5月に「平和安全法制(=安保法案)」を同じく閣議決定し、通常国会を9月まで延長させた末に、法案を成立させました。
世界情勢の激変によって、我が国がこれまでのように集団的自衛権を行使することなく、外国の善意と犠牲のうえに日本人の生命と財産を守ってもらい続けることが難しくなった以上、我が国は「外敵の暴力から身を守り合う世界のコミュニティ」に積極的に参加して、国際社会と歩調をあわせることで、自国の抑止力を高める必要があるのです。
その意味でも、昨年成立した平和安全法制(=安保法案)は、世界的な集団安全保障を前提にした「戦争抑止法案」ともいえるでしょう。
こうした観点で世界の情勢をながめることが、激動する国際社会で我が国が生き残るために、今の安倍政権が何を行い、また日本国民が安倍政権をどう評価するか、という流れにつながるのではないでしょうか。





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ぴーち こんばんは!
これまでの自民党政権でも
9条改定については課題に挙げられては、今一歩の
所で消滅していったような記憶が有りますが
その時の世論がそれを許さなかったのか
或いは野党の勢力が勝っていて、それを阻止して
来たのか。
また今回は野党の結束が低下し、民主党の勢力も
衰えて来た事で、この案件がいよいよ本格的に論議される時期であると自民党が見極めた為なのか。私には分かりませんが、世界情勢も益々混沌として来た事も背景にあるのでしょうか・・。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 憲法改正の背景には、仰るとおり世界情勢の激変があることは間違いありません。
だからこそ「機が熟した」と考えるべきであるとともに、我が国が戦火に巻き込まれることのないよう、法整備が間に合ってほしいと願っております。