また、水稲(すいとう)の改良が進んだことで、早稲(わせ)・中稲(なかて)・晩稲(おくて)など、地方の風土に応じた品種が栽培(さいばい)されるようになりました。
肥料としては、それまでの刈敷(かりしき)や草木灰(そうもくかい)に加えて、人間の排泄物(はいせつぶつ)である下肥(しもごえ)が用いられるようになり、地味(ちみ、生産力から見た土地の質のよしあしのこと)の向上や収穫(しゅうかく)の安定化をもたらしました。
手工業(しゅこうぎょう)がこの頃までに盛んになったことで、原料となる苧(からむし)や桑(くわ)、楮(こうぞ)、藍(あい)、茶(ちゃ)などの栽培が広まって、これらは農村加工業の発達が進んで商品として流通するようになり、生産性の向上によって農民の暮(く)らしは豊かになりました。
暮らしが豊かになったことで生活に余裕が生まれ、物資の需要(じゅよう)を高めたことによって、農村にも次第に商品経済が発達していくことになりました。
(※下線を引いた事例については、リンク先もご参照下さい)




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ぴーち こんばんは!
ほんの半世紀前くらいまでは、
確かに人の排泄物を有効利用して
畑に肥やしが撒かれていましたものね(^^A(お食事中でしたら、すみません^^;)
今は科学薬品やら、固形肥料と言った清潔で、扱いが良いものが売られていますが、本来は、それだけ(人糞)で、十分立派なお野菜が育ったものでした。
今でも、もう少し田舎のほうへ行くと、田んぼに牛糞が撒かれたりしてます。車の窓などは開けられませんが(苦笑)
それでは、応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > ほんの半世紀前くらいまでは、
> 確かに人の排泄物を有効利用して
> 畑に肥やしが撒かれていましたものね(^^A(お食事中でしたら、すみません^^;)
> 今は科学薬品やら、固形肥料と言った清潔で、扱いが良いものが売られていますが、本来は、それだけ(人糞)で、十分立派なお野菜が育ったものでした。
そうなんですよね。ほんの少し前までは当たり前の光景でした。考えてみれば究極のリサイクルですよね。
エチケットの件は私も気を使いました。ストレートには書けないですからね(笑)。
> 今でも、もう少し田舎のほうへ行くと、田んぼに牛糞が撒かれたりしてます。車の窓などは開けられませんが(苦笑)
へぇ、そうなんですか。大阪では考えられないですね(^^ゞ
黒田先生.
風早 りら 下肥はこの頃からなんですか
それ以前よりあるものと
想いこんでいました
目からうろこです
いつもありがとうございます
.
紗那 少しずつ庶民の生活レベルも上がってきたわけですね♪
商品経済!
おぉ、中二の頃の歴史の勉強を思い出します。。。
食用じゃなくて、商品として売るものをつくるようになっていくんですよねー
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 下肥はこの頃からなんですか
> それ以前よりあるものと
> 想いこんでいました
> 目からうろこです
> いつもありがとうございます
この時代からなんですよ。
表記のものもそうですが、室町時代には現代の生活に近いものが次々と出てくるんですよね。
それだけ国民全体が豊かになったのかもしれません。
紗那さんへ
黒田裕樹 > 少しずつ庶民の生活レベルも上がってきたわけですね♪
> 商品経済!
> おぉ、中二の頃の歴史の勉強を思い出します。。。
> 食用じゃなくて、商品として売るものをつくるようになっていくんですよねー
さすがに良く覚えていますね(^^♪
仰るとおり、人々の生活が豊かになったことによって、自分が食う以外に作物を売ることができたんですよね。
そこからどんどん時代の流れが変わっていくんですよ。
.
彩 今は他の事業に隠れてしまっている農業ですが
商業などの発展に農業は必要不可欠だったのですね。
作業が地道な上に天候に左右されるし、
どう頑張っても汚れとは縁が切れない農業ですが
重要性をもっと理解してもらいたいものです。
彩さんへ
黒田裕樹 > 今は他の事業に隠れてしまっている農業ですが
> 商業などの発展に農業は必要不可欠だったのですね。
> 作業が地道な上に天候に左右されるし、
> どう頑張っても汚れとは縁が切れない農業ですが
> 重要性をもっと理解してもらいたいものです。
人の口に入ると書いて「人口」というように、人間の食生活を支える農業は不可欠ですからね。
今こそ重要性を見直してほしいと私も思います。
製塩(せいえん)は瀬戸内海(せとないかい)の沿岸(えんがん)で盛んに行われ、塩田(えんでん)に海水をくみ上げ、自然に蒸発(じょうはつ)させて濃縮(のうしゅく)したものを煮つめる揚浜法(あげはまほう)や、伊勢(いせ)地方などで潮(しお)の満ち引きを利用して海水を導入(どうにゅう)する入浜法(いりはまほう)が行われました。
鍛冶(かじ)では刀剣(とうけん)や農具の製作が盛んとなり、特に刀剣は武士の必需品となったほかに日明貿易(にちみんぼうえき)の主要な輸出品として、備前(びぜん)や山城(やましろ)、大和(やまと)などで多数がつくられました。
手工業の同業者組合である座(ざ)もその種類や数を増やして各地域に広まり、中には朝廷や大寺社の権威のもとで通行税である関銭(せきせん)の免除や広範囲における独占的販売権を認められて、全国的な商売を展開した座もありましたが、その一方で座に加わらない新興商人もあらわれ、座と対立するようになりました。
(※下線を引いた事例については、リンク先もご参照下さい)




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風早 りら 地方の産業の繁栄
美濃紙
近江の陶器
河内鍋
加賀丹後絹織物
瀬戸内海の製塩
今夜も御勉強しっかりさせて
頂きました
黒田先生ありがとうございました
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 地方の産業の繁栄
> 美濃紙
> 近江の陶器
> 河内鍋
> 加賀丹後絹織物
> 瀬戸内海の製塩
> 今夜も御勉強しっかりさせて
> 頂きました
> 黒田先生ありがとうございました
こちらこそ、今日も丁寧なお言葉有難うございます。
国全体が豊かになると、特産物を売る余裕も生まれるんですよね。
現代にもつながっているあたりが凄いと思います。
.
オバrev 室町時代の産業やシステムは、昭和の頃と変わらないですね(^^;)
こういう産業やシステムは、幕府が後押ししたのか、自然発生的にできたものなのか、どうなんでしょうか?
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 室町時代の産業やシステムは、昭和の頃と変わらないですね(^^;)
この頃から岩大のシステムが構築されていったといえるのではないかと思いますね。
> こういう産業やシステムは、幕府が後押ししたのか、自然発生的にできたものなのか、どうなんでしょうか?
幕府が保護する場合は、今も昔も税収対策ですから(笑)、その意味での保護はあったかもしれませんが、どちらかといえば人々の生活のレベルが上がったがゆえの自然発生的なものではないかと考えられます。
.
ぴーち こんばんは!
瀬戸内海の製塩方法ですが、
私は前者の「揚浜法』と言う方法しか知りませんでした(^^A
(やはり赤穂が一番有名でしょうか)
伊勢地方の「入浜法」という方法は恥ずかしながら、今回初めて伺いました^^
塩は、本当にありがたいですよね。
この猛暑続きの気候に、私達人間も塩なしでは生きられませんものね。海からの貴重な贈り物。大切にしていきたいです。そして先人達にも改めて感謝したいです^^
それでは、応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 瀬戸内海の製塩方法ですが、
> 私は前者の「揚浜法』と言う方法しか知りませんでした(^^A
> (やはり赤穂が一番有名でしょうか)
> 伊勢地方の「入浜法」という方法は恥ずかしながら、今回初めて伺いました^^
塩の入手方法にもいろいろありますからね。
入浜法は潮の満ち引きという自然の摂理を上手に利用している分、高い効果があります。
> 塩は、本当にありがたいですよね。
> この猛暑続きの気候に、私達人間も塩なしでは生きられませんものね。海からの貴重な贈り物。大切にしていきたいです。そして先人達にも改めて感謝したいです^^
本当にそうですね。
歴史を学ぶことは、偉大なる先人に感謝の気持ちを抱くことでもありますから。
また、連雀商人(れんじゃくしょうにん)や振売(ふりうり)と呼ばれた行商人が各地で活動し、薪(まき)や炭(すみ)などを頭に乗せて売り歩く大原女(おおはらめ)などの女性の活躍が目立ちました。
この他、京都や奈良・鎌倉などの大都市では、見世棚(みせだな)と呼ばれた常設の小売店舗(こうりてんぽ)が一般化するようになりました。
さらには商品の取引量の増加によって、京都の米場(こめば)や淀(よど)の魚市(うおいち)のように、特定の商品だけを扱(あつか)う市場も現れました。
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風早 りら この頃から市が開かれるようになり 行商人の方が活躍されるようになったんですね
小売店舗は見世棚と呼ばれたんですね
また一つお勉強が出来ました
毎日黒田裕樹先生のお陰で楽しく歴史が学べています
これからも不出来な生徒 風早りらを宜しくお願いします
風早りらさんへ
黒田裕樹 > この頃から市が開かれるようになり 行商人の方が活躍されるようになったんですね
> 小売店舗は見世棚と呼ばれたんですね
> また一つお勉強が出来ました
> 毎日黒田裕樹先生のお陰で楽しく歴史が学べています
> これからも不出来な生徒 風早りらを宜しくお願いします
有難うございます。
見世棚は商品が見えるようにして並べているからその名がついたといわれています。
基本的なシステムは今でも変わっていませんね。文化の面でもいずれ紹介しますが、室町時代までに今の仕組みが出来上がっていったといっても過言ではないと思いますよ。
.
紗那 なるほど、商品が増えれば売るところが増える。道理ですね。
常設のお店は今ではすごく一般的ですが、このころから始まったのですか!
あ、東京頑張ってきてください^^
紗那さんへ
黒田裕樹 > なるほど、商品が増えれば売るところが増える。道理ですね。
そのとおりです。何事も「流れ」で動いているということですね。
> 常設のお店は今ではすごく一般的ですが、このころから始まったのですか!
室町時代には現代の生活の基本となっているものが次々と生まれています。それだけ国民の暮らしが向上していることの現れでもありますね。
> あ、東京頑張ってきてください^^
有難うございます!(^o^)/
.
そうめん おお、応仁の乱ですか~
・・まだ名前しか知りませんので良く分かりませんがね(^^;)
なるほど、市場が開かれたんですね。
ここから始まったんですか~
勉強になりました(^^;)
そうめんさんへ
黒田裕樹 > おお、応仁の乱ですか~
> ・・まだ名前しか知りませんので良く分かりませんがね(^^;)
応仁の乱は中学はもちろん、高校でも必ず出てくる重要事項ですから、今のうちに流れをしっかり押さえておけば、後が楽ですよ。下線部のリンク先からぜひお進み下さい(^^♪
> なるほど、市場が開かれたんですね。
> ここから始まったんですか~
> 勉強になりました(^^;)
有難うございます(^_^)v
これにも流れがあるんですよ。
商品経済の発達は必然的に貨幣(かへい)の流通をもたらしましたが、国内で貨幣が発行されなかったために、従来の宋銭(そうせん)とともに永楽通宝(えいらくつうほう)などの明銭(みんせん)が大量に輸入されました。また、遠隔地(えんかくち)の取引が拡大したことで、現金を直接送付する場合のリスクを避(さ)けるために為替(かわせ、別名を割符=さいふ)の利用も盛んとなりました。
その一方で需要の増大とともに粗悪(そあく)な私鋳銭(しちゅうせん)も流通するようになり、取引に当たって悪銭(あくせん)を選び捨てて良質の貨幣のみを求める撰銭(えりぜに)が行われました。これを受けて幕府や大名などは、良銭の基準や悪銭と良銭の混入比率を定めた撰銭令(えりぜにれい)を出して、銭の円滑(えんかつ)な流通を目指しました。
こうした貨幣経済の発達は、金融機関(きんゆうきかん)の活動をうながしました。酒屋(さかや)などの富裕な商工業者は、高利貸しである土倉(どそう)を兼ねるようになり、幕府は彼らを保護する代わりに土倉役(どそうやく、別名を倉役=くらやく)や酒屋役(さかややく)などの営業税を課しました。
商業流通の活発化によって、物資を輸送するための海や川、陸における交通手段も発達しました。水上の輸送では廻船(かいせん)業者が活躍したほか、交通の要地に鎌倉時代の問丸(といまる)から発達した問屋(といや)が置かれ、多くの地方都市の繁栄をもたらしました。この他にも多数の物資を運ぶため、京都の輸送路を中心に各地で馬借(ばしゃく)や車借(しゃしゃく)などの運送業者が活躍しました。
(※下線を引いた事例については、リンク先もご参照下さい)




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そうめん 歴史講座頑張って下さい。
因みに私は北海道出身なので会えません(^^;)
なんかここはややこしいですね(^^;)
気のせいだけかもしれませんが。。。
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相互リンク希望です。
検討宜しくお願い致します。
黒田裕樹先生.
風早 りら 東京六本木での講演会
ご成功 信じております
先生がネットでの日本史の
奥深さを講座にて説明して下さり
有り難く存じています
これからも益々の
ご活躍 祈っております
.
佐佐木あつし 先生、本当にすみません。
急遽とても重要な会議が発生しまして。
どうしても講座の方に伺う事が出来なくなってしまいました。
ギリギリまで粘ってみたのですが
編集者の意向が定まらず、この体たらくです。
自分自身楽しみにしていたので大変残念です。
またの機会を楽しみにしております。
.
Yasmeen 暑い中、お疲れ様です。
都合次第ですが、近いうちに是非講座の方へ足を運ばせていただきたいと思っております。
東京講演、ご成功を信じております。
お気をつけてお戻り下さいね。
そうめんさんへ
黒田裕樹 いつも応援有難うございます(^-^)/
講座は無事終わりましたよ。また記事にしますね。
相互リンクは大歓迎です。こちらこそよろしくお願いしますm(__)m
今回の記事ですが、こう考えれば理解が早いかもしれませんね。
私鋳銭については、
お金をよく使う→お金が大量に必要→不足しがち→悪い奴は偽金(私鋳銭)を勝手につくる→取引に深刻な影響→幕府や大名が対策を練る→撰銭令
金融機関の発達は、
物資を買いたいがお金が足りない→いずれ近いうちに入金予定だが、物資は今ますぐ必要→お金を借りられれば有難い→金融機関の登場
商品流通の発達については、
物資がよく売れる→大量の物資の輸送が必要→一気に運んだほうが効率的→海上は廻船、地上は馬や貨車を利用
いかがでしょうか?
風早りらさんへ
黒田裕樹 今回もお言葉有難うございます。
皆様のお陰で講座は成功しました。詳細についてはまた近いうちにお知らせします。
佐佐木あつしさんへ
黒田裕樹 残念ではありますが、お仕事ですから仕方がないですね。
東京にはまだ滞在中ですので、何らかの対処ができればとは思います。
いずれにしましても、次回にお会いできるのを楽しみにしております。
Yasmeenさんへ
黒田裕樹 お言葉有難うございます。今回の講座も無事終了できました。
大阪にてお会いできる機会を楽しみにしております。