この時代までに、20年毎に新殿を造営する伊勢神宮の式年遷宮(しきねんせんぐう)や、天皇が即位された年に行われる新嘗祭(にいなめさい)である大嘗祭(だいじょうさい)など、現代まで続く国家の儀式が整えられました。
その一方で、仏教の力を借りて国家を鎮護(ちんご)しようとする傾向が強まり、大官大寺(だいかんだいじ、後の大安寺=だいあんじ)や薬師寺(やくしじ)などの大寺院が造営されました。
また、遣唐使によってもたらされた初唐文化(しょとうぶんか)の影響を受けた興福寺仏頭(こうふくじぶっとう)などの彫刻が見られる他に、絵画では、インドなどの影響を受けた法隆寺金堂壁画(ほうりゅうじこんどうへきが)や、鮮やかな彩色(さいしき)が特徴の高松塚古墳壁画(たかまつづかこふんへきが)が有名です。
文芸面では、中国的教養を受けた漢詩文(かんしぶん)が創作されたり、我が国古来の歌謡から生まれた和歌(わか)も五七調の長歌(ちょうか)や短歌(たんか)の形式が整えられたりしました。これらの文芸は、次の時代の文化までに著名(ちょめい)な作品として完成することになります。
(これで飛鳥時代は終了です。明日からは第3回歴史講座の内容を、6時と18時の二回に分けて更新します)



いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
若々しい時代、良い表現ですね^^
若葉マークを胸に、皆、一斉に清々しく
ラヂオ体操第一をしているような光景が浮かんで来ました^^
白鳳文化。習った記憶があります。
伊勢神宮の新嘗祭などは、この頃からの伝統だったんですね!
高松塚古墳の壁画は、次第に損傷が激しくなっているようなニュースを聞いたことがありますが、、その後、修復などが施されたのでしょうか。。
現代の日本も、この時代のように、希望が持てるような
時代にしたいものですね。
それでは、応援!(チョコっと、おすそわけですw)
ぴーちさんへ
黒田裕樹 そうですね。本格的な律令体制が整ったばかりの若々しさが、文化面でもあふれているような感じがします。しかしラヂオ体操ですか。最近やっていないなぁ…(^^ゞ
伊勢神宮や大嘗祭などはこの頃からですから、もう1300年以上も続いているんですよね。我が国は、本当に歴史のある国です。高松塚古墳の壁画は、解体修理が施されているようです。でも元通りになるのは難しいかもしれませんね…。
本当に希望が持てる国であってほしいと思います。次回の総選挙がカギを握るのか、あるいは破滅に向かうのか…。
応援有難うございます!チョコッと…来年の話ですか!?
さすらい こんばんは。
文化の話は好きですねえ。
今日まで残っている文化は
それで歴史を感じることもできますし
後世の人たちにも
その喜びを残していかなくてはなりません。
そんな気持ちになりますね。
応援♪
さすらいさんへ
黒田裕樹 仰るとおりですね。
文化はその時代の歴史そのものでもあり、当時の息吹が感じられる貴重な財産ですから、先人がそうであったように、我々も次代に美しい国を残していかなければなりません。
応援有難うございます!
大胆な変身
オバ この頃は、遣新羅使から遣唐使にかわっているんですね。ということは、唐と国交を回復し、新羅とは断絶ですか?
それにしても、唐との国交も回復し、新しい律令制度完成へ向けて、エネルギー溢れる時代ですね。
日本もこんなに大胆に変革が出来たときがあったんですね。
オバさんへ
黒田裕樹 白鳳文化の全盛の頃は、唐との国交は回復しておらず、遣唐使も派遣されていませんが、天智天皇の頃までの遣唐使による成果とも考えられます。ただ、仰るとおり「新しい律令制度完成へ向けてのエネルギー溢れる時代」であることに変わりはないと思います。
我が国独自の文化がまだ完成していないからこそ、この時期は大胆な変革が可能だったのかもしれませんね。