室町時代と言えば、幕府(ばくふ)そのものは235年間続いたものの、前半の約50年は南北朝(なんぼくちょう)の動乱期(どうらんき)であり、また後半の100年以上は言わずと知れた戦国(せんごく)の世(よ)といった全く別の時代となってしまっていることが、室町時代の分かりにくさに拍車(はくしゃ)をかけているようです。
これらの原因としてまず考えられるのは、室町幕府(むろまちばくふ)に今ひとつ存在感が見られないことではないかと思われますが、そうなったのにはやはり「大きな歴史の流れ」があり、また歴代の室町将軍が抱(かか)えていた様々な「問題」やあるいは「運命」といったものが我が国のその後の歴史を決定づけたと言えるのではないでしょうか。
我が国の歴史において室町幕府が残した「教訓」を見出(みいだ)すために、当講座では3回にわたって詳(くわ)しく研究していくことにしました。今回は室町幕府の創設者(そうせつしゃ)である足利尊氏(あしかがたかうじ)の波乱(はらん)に満ちた人生をたどりながら、彼の「優柔不断(ゆうじゅうふだん、ぐずぐずして物事の決断のにぶいこと)」が室町幕府を苦境(くきょう)に追い込(こ)んでしまった「歴史の裏事情(うらじじょう)」に光を当てていきたいと思います。





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ぴーち おはようござます!
余りこれまで、室町時代がどれほどの期間に渡って続いていたのかという事を意識していませんでしたが、235年間も続いていたのですね。
江戸時代に匹敵する長さだったとは、驚きです。
何やら波乱に満ちた時代でもあった様で、興味が湧いて来ました^^
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 そうなんですよね。
江戸時代に匹敵する長さを持っていながら、なぜか全体像をつかみにくい室町時代。
その理由は、やはり「分かりにくさ」だと考えております。
今回は室町時代初期限定ではありますが、少しでもその謎を解き明かすことができればと思っております。
しきしま しきしまです。
大変、ご無沙汰してしまって。
また、気軽にコメントしようかと思っています。
(私のブログも近々復活しようかとも思っています。)
歴史を動かすものは、技術の進歩による社会の変革や、国際情勢の変化や国内政治の行き詰まり、などの環境の変化も大きな要因だと思っていますが、今回は人、それも人の性格がテーマになっているんですね。
「歴史は人が創るもの」とも言いますから、彼の性格が歴史に果たしてしまった意味など、注意深く追って行こうかと思います。
また、よろしくお願い致します。
しきしまさんへ
黒田裕樹 ご無沙汰しております。
貴ブログの復活、楽しみにしております。
仰るとおり、「歴史は人がつくる」以上、主要な歴史上の人物の本来の性格も大いにかかわってきますので、今後ともご注目いただければと思います。