今回の講座に関しては、皆様から様々なご意見をいただきました。日韓併合に至る歴史については詳しくご存じなかった(あるいはこれまでに教えられていなかった)方が多かったようで、特に日韓併合条約が両国が合意のうえで、なおかつ国際的にも認められた合法的なものであったことに関しては、大きな反響があったようです。
今までの繰り返しになりますが、歴史教育は事実に基づいた、かつ第三者的な視点から行うことが大原則です。日本人である以上は日本の立場から考えることはあったとしても、公平な感覚を失ってはいけません。しかし、近現代史の、特に我が国と朝鮮半島との関係においては、必ずしも原則どおりには進んでいないようです。
朝鮮半島の人々に対して個人的に謝罪の気持ちを抱くことは自由ですが、内閣総理大臣のような公的な立場の人物が、個人の感情との区別をせずに意見を述べることは、国益にかなった行為とは言い難いのではないでしょうか。また、歴史的経緯を無視した発言が見られることに関しては、歴史に対する「無知」の印象すら感じられますが、国の命運を託された為政者が歴史を知らないという事態はいかがなものでしょうか。
もっとも、私は今回「併合までの歴史」しか述べておらず、その後の日朝関係について紹介しなければ片落ちであるとも言えます。私自身もさらに研究を重ねて、いずれは「併合後の歴史」についても紹介させていただきますので、その際にもよろしくお願いいたします。
(※次回[9月22日]より通常の更新=室町時代に戻ります)




いつも有難うございます。
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風早 りら 「内閣総理大臣のような公的な立場の人物が、個人の感情との区別をせずに意見を述べることは、国益にかなった行為とは言い難いのではないでしょうか」
今回の先生の講座で この事を自覚した
人も多いと思います
あまりにも この件に 限らず
国益にかなった事が出来無すぎです
かなり 怒りたくなる事があります
こんばんわ^^
waravino 日韓両国において正しい歴史教育が行われるよう願ってやみません。講義。お疲れ様でした^^)/
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 「内閣総理大臣のような公的な立場の人物が、個人の感情との区別をせずに意見を述べることは、国益にかなった行為とは言い難いのではないでしょうか」
> 今回の先生の講座で この事を自覚した
> 人も多いと思います
> あまりにも この件に 限らず
> 国益にかなった事が出来無すぎです
> かなり 怒りたくなる事があります
りらさんのお怒りが、サイレントマジョリティーの国民の総意だと思います。
人の上に立つ人物は、文字どおり分別のある人間であってほしい。自戒を込めて痛感します。
waravinoさんへ
黒田裕樹 > 日韓両国において正しい歴史教育が行われるよう願ってやみません。講義。お疲れ様でした^^)/
お言葉有難うございます。waravinoさんのお考えは、私の切なる願いでもあります。
公平な視点での正しい歴史教育が行われることを切望します。
ぴーち こんばんは!
最近の政治家さん達は、自分の立場を忘れ
公私混同するような発言をされる方が多いですね。
私達一般人が語っている分には、何の影響も無い発言でも、一国の首相や、大臣が口にすると問題になりますね。
そこの所はよく熟慮していただき、後先考えない様な
発言は控えていただきたいと思います。
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 最近の政治家さん達は、自分の立場を忘れ
> 公私混同するような発言をされる方が多いですね。
> 私達一般人が語っている分には、何の影響も無い発言でも、一国の首相や、大臣が口にすると問題になりますね。
> そこの所はよく熟慮していただき、後先考えない様な
> 発言は控えていただきたいと思います。
まさにその通りだと思います。
自分の地位や立場に責任を持って、国益にかなった政治を行ってほしいですよね。
そのためにも不用意な発言をしないように、くれぐれも熟慮をお願いしたいものです。
お願いします
オバrev 総理大臣はもちろん国会議員の方々は、日本国民の支持を得て議席を得ている以上、国益を最優先にしてほしいですね。
どうも最近、そうではないとしか思えないことが目立っていますので・・・
そうだ!黒田先生、ぜひ国会議員を対象にした「歴史講座」をお願いします(^^;)
オバrevさんへ
黒田裕樹 > 総理大臣はもちろん国会議員の方々は、日本国民の支持を得て議席を得ている以上、国益を最優先にしてほしいですね。
> どうも最近、そうではないとしか思えないことが目立っていますので・・・
全くその通りですね。尖閣諸島をめぐる問題に関しては気を吐いている部分もありますが…。
> そうだ!黒田先生、ぜひ国会議員を対象にした「歴史講座」をお願いします(^^;)
………(^^ゞ
今はとても顔ではありませんが、それくらいの実力を蓄えるのもまた漢(おとこ)ではありますね。
「事実」というものの見方。
晴雨堂ミカエル 人間というものは主観によって「事実」を無意識に「編集」するものです。同じ個人でも、幼児の頃は「広い」と感じた小学校の運動場が中学生になって母校の小学校が「狭い」「小さい」と感じてしまう、そんな変化があります。
交通事故をはじめとする法廷闘争も然りです。相手は嘘をついていると憤ったり、あるいは事実を淡々と述べているつもりなのに相手方弁護人の追及で自分の記憶に自信がなくなったり。
ましてや、国家間の問題となれば何を言わんがです。単純に考えて、双方の言い分に対して双方の国民が支持する訳です。主張する人が自分1人で、周囲が「間違っている」と言われれば考えを変える気にもなるかもしれませんが、日本には1億人、中国では10億人の世論がある訳です。
それを利害関係や漠然とした友好イメージなどを絡めて落としどころを作るのが政治家なのですが。
護憲派市民の平和思想は傾聴に値する部分も多々ありますが、問題なのは韓国朝鮮への「初恋」感情にも似た同情と憧憬の念、日本の国家権力に対する裏付けの無い憎悪(彼等に言わせれば裏付けは五万とあるが、直接自分が迫害を受けた訳ではない)です。
彼等彼女の歴史観では、アイヌモシリ(北海道)を侵略し、琉球(沖縄)を侵略し、台湾を分捕り、その延長線上に日韓併合があったという事です。朝鮮を清国から「独立」させ日本の保護領としたのも併合のためのプロセスに過ぎない。
私はそういう「事実」の見方も一理あると思う。ただ、伊藤博文が植民地化に反対であったことも合わせて認めてほしい事実です。日清戦争前夜、開戦へと舵をきろうとする軍部に難色を示し続けたのも伊藤博文でした。彼はヨーロッパ列強の連合艦隊によって長州が無様に大敗した苦い経験から慎重だったのです。
お互いが憎き相手の弁護士になったつもりで事実を再検証する習慣をつけてほしいものです。
晴雨堂ミカエルさんへ
黒田裕樹 お言葉有難うございます。
> それを利害関係や漠然とした友好イメージなどを絡めて落としどころを作るのが政治家なのですが。
落としどころどころか、今はむしろ政治家が率先して逆方向へ足を引っ張ろうとしているような気がしますね。
> お互いが憎き相手の弁護士になったつもりで事実を再検証する習慣をつけてほしいものです。
そのとおりだと思います。憎むからこそ弁護をすれば、相手の気持ちが一番よく分かりますからね。
現実には有り得なさそうですが…。