景元は水野の後を受けて老中となった阿部正弘(あべまさひろ)からも信任を受けて、1852年まで約7年間も奉行職を務めた後に隠居(いんきょ)すると、1855年に63歳の波乱に満ちた生涯を閉じました。
天保の改革による幕府権力の強化を目標として、そのために江戸庶民の生活が犠牲(ぎせい)となろうが問題にしなかった水野忠邦と、そんな水野による改革を忠実に実行するために、卑劣(ひれつ)なおとり捜査を平気で行った鳥居耀蔵に対して、庶民の生活を第一に考え、そのためには身体を張って水野の改革に反対する意志を貫(つらぬ)き通した遠山景元。
こうした分かりやすい構図(こうず)が誕生したことで「名奉行遠山の金さん」の伝説の下地(したじ)が出来上がったのですが、それをさらに後押(あとお)ししたのが、かつて景元が守ってくれた恩を忘れなかった人々による「舞台」でした。




いつも有難うございます。
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ぴーち こんばんは!
認識違いでしたら、申し訳ありませんが、まだまだ1800年代の頃は、日本人の平均寿命は50年くらいだと思われますが、63歳とは、長命だったのですね^^
仰るとおり、「南町奉行』という設定のお話もあったような。。記憶がかすんで消えそうです・(苦笑)
それでは、応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > 認識違いでしたら、申し訳ありませんが、まだまだ1800年代の頃は、日本人の平均寿命は50年くらいだと思われますが、63歳とは、長命だったのですね^^
そのとおりです。現代でいえば80代に相当するでしょうから、長生きの方だと思いますよ。
> 仰るとおり、「南町奉行』という設定のお話もあったような。。記憶がかすんで消えそうです・(苦笑)
コアな時代劇ファンでないと分からないかもしれませんから、大丈夫ですよ(^^ゞ
西郷輝彦の「江戸を斬る」第三シリーズ以降や、松方弘樹の「金さんVS女ねずみ」などがそうですね。
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風早 りら 遠山の金さん
史実に由来していたんですね
それを聴くと益々
お話が楽しくなります
まるでドラマを見ているようです
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 遠山の金さん
> 史実に由来していたんですね
> それを聴くと益々
> お話が楽しくなります
> まるでドラマを見ているようです
いつもお言葉ありがとうございます。
ドラマのように皆さんに楽しくご覧いただければありがたいですね。
ところで、りらさんのブログにコメントを書き込もうと思ったのですが、「書き込み制限を受けています」というメッセージが出てしまいます。よろしければご確認いただけますでしょうか?
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智里 たまーに南町奉行所の金さんが有るのは、空想じゃなく史実だったんですね。
ずっと庶民のために頑張った金さん。
だからこそ、こういった正義のヒーローとして語り継がれて、演劇としても残されるんですね。
自分が歴史に名を残すなら、金さんのように良い方で残りたいものです(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
智里さんへ
黒田裕樹 > たまーに南町奉行所の金さんが有るのは、空想じゃなく史実だったんですね。
> ずっと庶民のために頑張った金さん。
> だからこそ、こういった正義のヒーローとして語り継がれて、演劇としても残されるんですね。
> 自分が歴史に名を残すなら、金さんのように良い方で残りたいものです(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
私もそう思います(^^♪
正義のヒーローとなるには、それなりの理由があるんですよね。
南町奉行の金さんの事実を皆さんに知っていただけて、嬉しく思います(^_^)v
特に明治26(1893)年に歌舞伎役者の初代市川左團次(いちかわさだんじ)によって上演された「遠山桜天保日記」(とおやまざくらてんぽうにっき)が大評判となったことで、現代にもつながる「遠山の金さん」のイメージが次第に定着して、やがては時代小説や映画、さらにはテレビ時代劇へと派生(はせい)していったのです。
世の中には架空(かくう)の物語、すなわち「フィクション」と呼ばれるものが数多くありますが、だからといって、それらを完全に無視してしまっては、物事の全体像が見えてきません。今回の「遠山の金さん」の場合も、遠山景元という史実の江戸町奉行の活躍があったればこそ、現代に至(いた)るまで「金さん」の物語を楽しむことが出来るのです。
そして、こうした考えは「金さん」に限らず、他の数多くの歴史物語や、果ては我が国固有の神話(しんわ)の世界にまでたどり着くことができます。神話だからといって、始めから相手にせずに無視する行為からは何も生まれないどころか、我が国全体の歴史像の喪失(そうしつ)へとつながり、やがては国そのものが滅びる原因となってしまいます。
ご先祖様からのかけがえのない宝物である、神話をはじめとした数々の物語を読むことで、私たちの先祖がそれぞれ一所懸命(いっしょけんめい)に我が国で暮らしてきたという事実を知ることができますし、またこれらの物語を次代に残すことによって、我が国の歴史を永遠のものとしなければならないという責務(せきむ)を、私たちは担(にな)っているのです。
(第15回歴史講座の記事はこれで終了です。)




いつも有難うございます。
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風早 りら 第15回歴史講座の記事はこれで終了
お疲れ様です
今回の講座で感じた事ですが
今さらながら 黒田先生は
日本を真実愛していられて
それで ここまでお仕事に
励まれる事が出来るのだと
感じました
ありがとうございました
次回も楽しみにしています
.
智里 はなっからフィクションだ!と思わず、なんらかの事が有ったからこう言った話があると思った方がいいですよね。
そうすると、その事について調べたくなりますしね~(。・ω・)(。-ω-)ウンウン
今回の講座では、遠山景元と教科書に出てくる人たちがこんなにも密接に関係したたことにビックリしました。
学校の勉強もドラマに出てくる人を織り交ぜながら教えてくれたら、もっと歴史に興味を持つ人が出てくるのにね~。
風早りらさんへ
黒田裕樹 > 第15回歴史講座の記事はこれで終了
> お疲れ様です
> 今回の講座で感じた事ですが
> 今さらながら 黒田先生は
> 日本を真実愛していられて
> それで ここまでお仕事に
> 励まれる事が出来るのだと
> 感じました
> ありがとうございました
> 次回も楽しみにしています
お言葉ありがとうございます。
仰るとおり、私は自分が国籍を持ち、生まれ育った祖国日本が大好きです。
日本人に生まれることができて本当に嬉しく、良かったと感じております。
しかし、昨今の風潮は必ずしもそうではないようです。
せっかく日本に生まれながら、自分の国を愛することができない。
こんな悲しい話はありません。
我が国に限らず、国の歴史には良いことも悪いこともあります。
しかしながら、それらはすべて自分の国の人々のためを思って成し遂げたこと。
それに、現代の世情では許されざることも、当時ではやむを得ず許容されたということもあります。
私はこれからも、歴史の事実を公平に見定めたうえで、日本人として恥ずかしくない、誇りに思う教育の一助となれるように頑張りたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。
智里さんへ
黒田裕樹 > はなっからフィクションだ!と思わず、なんらかの事が有ったからこう言った話があると思った方がいいですよね。
> そうすると、その事について調べたくなりますしね~(。・ω・)(。-ω-)ウンウン
仰るとおりです。フィクションにはフィクションなりの理由があります。物語というものは、全くの空想からは生まれませんからね。
> 今回の講座では、遠山景元と教科書に出てくる人たちがこんなにも密接に関係したたことにビックリしました。
> 学校の勉強もドラマに出てくる人を織り交ぜながら教えてくれたら、もっと歴史に興味を持つ人が出てくるのにね~。
私もそう思います。
何らかのかたちで教師に復帰できた暁には、今回のような授業をできる限り行ってみたいですね。
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ぴーち こんばんは!
なるほど、歌舞伎や寄席の関係者達の景元への恩返しが、その先「金さん」物語として広く広まった理由が
判りました^^ありがとうございます♪
映画などでもそうですが、やはり史実を元に作られた作品のほうが、より思い入れを強くして鑑賞する事が出来る様に、その時代に生きたヒーローの存在を同じ日本人として誇りに思いながら、これからもずっと語り継がれて行くであろう「金さん」を鑑賞して行きたいですね^^
応援凸
ぴーちさんへ
黒田裕樹 > なるほど、歌舞伎や寄席の関係者達の景元への恩返しが、その先「金さん」物語として広く広まった理由が
> 判りました^^ありがとうございます♪
いえいえ、こちらこそお言葉有難うございますm(_ _)m
何事にもそれなりの理由があるということですね。
> 映画などでもそうですが、やはり史実を元に作られた作品のほうが、より思い入れを強くして鑑賞する事が出来る様に、その時代に生きたヒーローの存在を同じ日本人として誇りに思いながら、これからもずっと語り継がれて行くであろう「金さん」を鑑賞して行きたいですね^^
仰るように、日本人として誇りに思えるヒーローの「物語」を、今後もずっと語り継がれるようにしていきたいものですね(^^♪
いいお話でした
じゅうしまつ 講座の始めの頃は、遠山の金さんのテレビをほとんど見たことのない私には興味がわかなかったのですが、さすが黒田先生、講座を進むうちにぐいぐい引っ張られてしまい、最後は結末が待ち切れないほどでした。
なるほど、遠山の金さんの話一つ取っても、時代背景から人物構成まで調べて行くと、膨大な史実が明らかになるものなんですね。
遠山の金さんの背後にこんなに壮絶なドラマが展開していたとは驚きました。
私も日本神話には大変興味があります。
これに対する懐疑派の方も大勢いるようですが、私はそうは思いません。
神話の元になる事件が実際にあったはずだと信じていますし、実話ほど長く語り継がれるものだと思います。
黒田先生のおっしゃる「ご先祖様からのかけがえのない宝物」の価値をもっと沢山の日本人に知って欲しいと私も願っています。
じゅうしまつさんへ
黒田裕樹 講座に対するお言葉、有難く思います。
これからも次回を楽しみにお待ちいただける内容を目指したいですね。
史実の背後にある壮絶なドラマは、通常の人間にもよくある話でしたからね。歴史上の有名人物ともなればなおさらでしょう。今後も光と影を両方とらえるよな内容を目指したいと思います。
神話については全く仰るとおりです。かけがえのない宝物を大事にする歴史教育が、私に課せられた使命だと自覚しております。今後ともよろしくお願いいたします。