約260年間続いた江戸時代は様々な時代区分がなされていますが、その中でもっとも華やかさが伝えられている時代といえば、17世紀後半から末期にかけての元禄時代(げんろくじだい)でしょう。では、元禄時代の頃でもっとも有名な歴史上の人物といえば、皆さんは誰の名を思い浮かべますか?
やはり水戸黄門(みとこうもん)こと徳川光圀(とくがわみつくに)ではないでしょうか。始まってから40年が経過した今でも人気を集めるテレビ時代劇の主人公として有名な徳川光圀は、勧善懲悪(かんぜんちょうあく)の代名詞とされ、世直しの神様として現代でも絶大な人気を誇っていますね。
ところで、ドラマにおける黄門様の引き立て役としてよく出てくるのが、当時の第5代将軍であった徳川綱吉(とくがわつなよし)です。ドラマの中の綱吉は、時には黄門様の足を引っ張ったり、あるいは黄門様の言いなりになったりするなど、どちらかといえば頼りない将軍として紹介されることが多いですね。
水戸黄門以外でも、綱吉は赤穂浪士(あこうろうし)による仇討ちとして有名な忠臣蔵(ちゅうしんぐら)等の様々な小説や映画、あるいはTVドラマで紹介されていますが、そのほとんどで時代を読めなかった暗君(あんくん)扱いされており、中には精神面で問題があるような扱いすらされていることもあります。
為政者(いせいしゃ)として時代の頂点に立っていた綱吉に対して、なぜこのような偏(かたよ)った扱いがなされているのでしょうか。そのカギを握るのは、綱吉の没後300年が経過している現代においても尚、私たちが誤解している「政策」です。




いつも有難うございます。
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三友亭主人gatayan 綱吉以降に、新井白石やら吉宗やらの改革に時期がやってきましたよね。
改革遂行のためには、前政権には悪者になってもらわなければならない・・・
・・・と個人的には勝手に考えたりしていますが・・・
とまと どうしても、良い将軍だったとは思えない印象でした。
その原因は・・・政策だったのですね。
今後の記事を、楽しみにしておりますm(__)m
ぽち。
温かいコメントをありがとうございます(^O^)
marihime 黒田さんこんにちは☆
面白く拝見させていただきました。
綱吉の位牌が小さかったということまでは知りませんでした。
私の考えてたことに近いので余計に面白かったですよσ(゚ー^*)
映像は五回まで拝見させていただきました。
ポチ
佐佐木あつし とっても楽しい授業でした。
もったいないので映像は区切り区切りで
見させていただこうと思ってます。
何十年振りかの授業です。
じっと、聞き入っていました。
パソコンを前に、しかし、
昔の授業のようにノートを取らない分
ストーリーが頭に入ってきて
その分、理解度が大きくなった気がしました。
少しづつ楽しんで拝見させていただきます。
三友亭主人gatayanさんへ
黒田裕樹 現政権を引き立てるために前政権を必要以上におとしめることは、大陸ではよくある話ですね。江戸時代には儒学が幕府の正式な学問となっていたこともあって、大陸の影響を受けた政治が主流となっていましたから、仰ることは一理あると思います。
ただ、それだけで綱吉がここまで悪者扱いされるとも思えないので、やはりそれ以外にも理由があると考えた方が良いかもしれません。今回の講座で詳しく探ってみたいと思います。
とまとさんへ
黒田裕樹 こちらこそいつも有難うございます。
「良い将軍とは思えない」。ごもっともと思います。その理由について、これからじっくりと探ってみたいと思いますので、よろしくお願いしますm(_ _)m
marihimeさんへ
黒田裕樹 marihimeさんと近い考えですか。それは光栄ですね(^^♪
続きをお楽しみに!(^o^)丿
佐佐木あつしさんへ
黒田裕樹 ご丁寧な、心のこもったお言葉有難うございます。
綱吉に関する講座、並びに映像はこれからも続きますので、どうぞお楽しみ下さい。
綱吉の行った政策の中でもっとも有名なのは、いうまでもなく「生類憐みの令」(しょうるいあわれみのれい)でしょう。1685年に出され始めたこの法令は、当初は犬などの動物を大切にせよという内容であったのが次第にエスカレートし、一説によれば数十万人の罪人を出したとされています。
生類憐みの令が出されたそもそもの由来は、綱吉が後継ぎにと考えていた我が子を幼年のうちに亡くした悲しみを乗り越え、再び男子を授かるようにと、綱吉の母の桂昌院(けいしょういん)が懇意(こんい)にしていた僧の隆光(りゅうこう)から勧めがあり、綱吉が十二支の戌年(いぬどし)生まれであったことから特に犬を大切にするようになったといわれています。
このため、生類憐みの令でも犬が特に重要視され、後には江戸の中野に巨大な犬小屋が幕府によって建てられ、江戸じゅうの約8万頭の犬が集められました。犬小屋の運営費には、現在の貨幣価値で年間約200億円の巨費が使われています。こうした極端な政策を行ったことにより、綱吉は「犬公方」(いぬくぼう)という有難くもない別名で人々から非難を浴びるようになってしまいました。
また生類憐みの令以外にも、綱吉は側用人(そばようにん)の柳沢吉保(やなぎさわよしやす)を寵愛(ちょうあい、特別に大事にして愛すること)して彼に政治の一切を任せたことにより、吉保による偏った賄賂(わいろ)政治の横行(おうこう)を招いたり、また綱吉の治世(ちせい)の間に貨幣の価値を落としたことで幕府が不正な利益を上げたばかりか、物価が高騰(こうとう)して庶民(しょみん)に大きな迷惑をかけたりしたことなどが一般的に知られています。
これらのことがすべて真実だとすれば、現代の私たちでも綱吉の政策には大きな疑問を感じざるを得ませんが、綱吉は本当に庶民に大迷惑をかけた「暗君」であり、彼の治世は「暗黒時代」といって差し支えないのでしょうか?
綱吉の真実を探るためにも、まずは彼が将軍になるまでの道のりをたどっていきたいと思います。




いつも有難うございます。
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イルカ えぇーー。
綱吉って戌年だったんですか…。
てっきり犬が好きだったのかと…。
miwa あーー。いい所で。。。
そこから先が知りたいのにww
やはり最悪の将軍様に思えるのですけれど、ここから巻き返しはあるのでしょうか?
イルカさんへ
黒田裕樹 そう、戌年なんですよ(笑)。
ただ、綱吉が戌年だから犬を特に大事にしたのは間違いないようですが、それだけが理由ではないんですよ。このあたりも含めて考察してみますね(^_^)v
miwaさんへ
黒田裕樹 > あーー。いい所で。。。
> そこから先が知りたいのにww
じらしてしまってすみません(笑)。
> やはり最悪の将軍様に思えるのですけれど、ここから巻き返しはあるのでしょうか?
はい、ありますよ。ヒントを簡単に言えば、我々は大きな勘違いをしているんです。
ショウゴ いつも楽しく拝見させて頂いています。
今回の綱吉はとても面白くなってきそうなのでわくわくしています。
早く続きが読みたいです^^
ショウゴさんへ
黒田裕樹 お言葉有難うございます。
綱吉に関する講座は一日2回(6時と18時)の更新となりまして、比較的早く進むかと思いますので、今後もよろしくお願いします。
きりこみ
JJSG こんにちは。
結果だけ見れば、暗君なのでしょうけど、さて、歴史にメスを入れて切り込んでいくと、どうなるのか!?
楽しみにしてます。
JJSGさんへ
黒田裕樹 そうですね。表面だけを眺めて満足するのではなく、その内情に鋭く切り込んでこそ、歴史の本当の姿が見えてきます。どうぞご期待下さい!
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UUU こんにちは
これから、日本史が全然わからないので。
このブログさんで勉強しにきます!
勝手なのですがリンクさせていただきました。
もしよかったら相互リンクお願いします。
てきとーなブログ
http://uuu2454.blog104.fc2.com/