さて、元就が味方についた大内家ですが、家臣同士の対立が不協和音を生み、有力家臣だった陶晴賢(すえはるかた)が1551年に当主の大内義隆(おおうちよしたか)に対して謀反を行い、義隆が自害したことによって衰えていきました。
陶晴賢の謀反に激怒した「大内家の味方」である元就は、晴賢による大内家の支配を認めなかったことで晴賢と対立し、両者はついに激突して元就が晴賢を倒したことは有名ですが、実はこの話にはとんでもない裏があったのです。
吉川家に残された史料によれば、晴賢は義隆への謀反の前に「義隆との仲が決裂したので、自分に協力してほしい」と元就の次男である吉川元春宛(あて)に書状を送っているのです。
ここで元就の立場になって考えてみましょう。元就が本当に大内家の忠実な味方であれば、書状の存在をここぞとばかりに義隆に訴えて、自らの忠誠心をアピールしませんか?
しかし、歴史上の事実ではそんなことはありませんでした。ということは、晴賢の謀反は元就も承知のうえでのことだったのです。にもかかわらず、元就は晴賢には味方せずに対立しました。晴賢からすれば裏切られた思いだったでしょう。なぜ元就は晴賢を裏切ったのでしょうか?
実は、そこには元就によって凄まじいまでに計算しつくされた謀略があったのです。
※上記は今回までの内容に関連する映像です。尚、講座のすべてに関する映像も配信しております。




いつも有難うございます。
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てっちゃん中尉 流石、毛利元就ですね。
なんとも、片っ端から計算したうえでの行動としか思えないですね。
元就の知力を半分分けてもらいたいものです(笑)
てっちゃん中尉さんへ
黒田裕樹 > なんとも、片っ端から計算したうえでの行動としか思えないですね。
> 元就の知力を半分分けてもらいたいものです(笑)
確かに凄まじいまでの計算です。私も分けてもらいたい!(笑)
そのカラクリは明日の朝にはっきりしますのでお楽しみに!(^o^)丿
ぴーち こんばんは!
ここの所、少々お勉強をさぼってしまったので
既に登場人物に混乱が生じてます、私(汗)
しかしながら、凄まじいまでに計算されつくされた
計画であっても、人間が考えることは、いつの世でも
どこかしら、必ず抜けているものですね。
そこから、ほころびが解れて行く物語を、是非、
理解しておきたいですw
黒田さんのばんざーい♪の部分で、思わず
拍手してしまいそうになりましたw(恥)
それでは、応援凸
政界で例えれば
オバrev う~ん、味方と思えば敵になったり、敵かと思えば味方だったり、周りの武将は元就にいいように利用され、翻弄されてますね。
役者が、一枚も2枚も上って感じでしょうか。
今の政界で言えば、小沢一郎とダブって見えます(^_^;)
このままうまく事が運ぶのか、どこかで破綻するのか、この先はどうなるんでしょうか。
ケンシロウ こんにちは。
このあたりの記憶も(・_・ ) ( ・_・) ドコドコ
相変わらず駄目なおいらです。
元就の裏話は明日の朝のお楽しみですね。
ぴーちさんへ
黒田裕樹 今回の講座には特に多くの人物が登場しますからね(^^ゞ
人間のやることに完璧はありません。無理を通せば、どこかで不思議と帳尻が合うものです。元就にとっての「帳尻」が、彼の世代で合うのか、それとも子孫の代か…。これからの展開をお楽しみに!
> 黒田さんのばんざーい♪の部分で、思わず
> 拍手してしまいそうになりましたw(恥)
別にねらった訳ではないんですが(笑)、よく見るとこの回だけで2度もやってますね。
それだけ集中していたのでしょうか(^^ゞ
オバrevさんへ
黒田裕樹 > う~ん、味方と思えば敵になったり、敵かと思えば味方だったり、周りの武将は元就にいいように利用され、翻弄されてますね。
> 役者が、一枚も2枚も上って感じでしょうか。
本当にそうですよね。今回の陶晴賢なんかも、完全に元就に手玉に取られていますし。
> 今の政界で言えば、小沢一郎とダブって見えます(^_^;)
腹芸なんかはまさにそのまんまだったり(笑)。ダム問題のこじれを見ていると、前原氏をあの大臣にすえたのも深読みしてしまいますね(^^ゞ
> このままうまく事が運ぶのか、どこかで破綻するのか、この先はどうなるんでしょうか。
それは次回のお楽しみということで(笑)。今日でまだ半分ですよ(^^♪
ケンシロウさんへ
黒田裕樹 > このあたりの記憶も(・_・ ) ( ・_・) ドコドコ
> 相変わらず駄目なおいらです。
> 元就の裏話は明日の朝のお楽しみですね。
ハイ、明日の早朝(6時)の更新になります。
これからどんどん追いついて下さいね!(^^♪
大内氏と今の日本
- 黒田先生
おはようございます。
青田です。
最近、毛利元就の本を読んで、気づいたのですが
大内氏が滅んだのは、毛利元就の謀略だけではなく、大内氏にも問題があったのですね。
大内氏と今の日本が酷似している気がしました。
① 経済大国であることに、完全に油断していて
周辺国の動向に鈍感になっていた。
→ 今の日本もそうなりつつある。
② 当主である大内義隆は、『まさか』と完全に平和ボケ・豊かさボケになっていた。
(大内氏は、非常に文化的にも経済的にも豊かであった。)
→ 今の日本もそうなりつつある。
③ かつて、有能な人材がいた大内氏も世代交代で、人材が枯渇してしまっていた。
→ 今の日本も世代交代によって、人材が枯渇化した。
④ 超小国である謀略(情報による内部離間)
で、国力が弱体化した。
→ 今の日本もマスコミによって、有能な政治家が潰されたり、外国人地方参政権によって、外国人が
乗っ取り可能な法案が出たりする。
毛利元就を主人公に考えると、痛快な物語ですが、逆の立場で考えると恐ろしいですね。
やはり、歴史から、学ばないといけないですね。
青田さんへ
黒田裕樹 仰るとおりですね。
平和ボケの見本がこんな身近にあるのですから、もっと歴史に学ぶべきでしょう。
元就は、大内家側についたことで自己の領地を確実に拡大していきましたが、いずれは大内家をも滅ぼすつもりでした。そんな中で、大内家の家臣である陶晴賢が謀反を考えているという情報を入手しましたが、このときに元就の頭の中でひらめいた作戦がありました。
「俺は表向きはあくまで大内家の味方だから、俺自身が大内家にいきなり弓を引くことはできない。ならば、晴賢をそそのかして彼に大内家を滅ぼさせよう。その後で『大内家に仇(あだ)なす晴賢を征伐(せいばつ)する』という名目(めいもく)で晴賢を倒せば、大内家の領地は易々(やすやす)と俺のものになる」。
元就は自分の作戦どおりに実行しました。晴賢が大軍を率いて厳島(いつくしま)に攻め込んだ際も、元就は謀略を使って、大軍であるがゆえにかえって身動きの取れない晴賢を釘付けにしたところで奇襲をかけて、自害に追い込みました。1555年に起きたこの合戦は、厳島の戦いと呼ばれています。
義隆に次いで晴賢も失った大内家はガタガタとなってしまい、厳島の戦いから2年後の1557年に、満を持して攻め込んだ元就によってついに滅亡しました。戦国の世の非情さを否応(いやおう)なく感じさせる大内家の最期ですね。
こうして大内家の領地を支配した元就は、先述のとおり1566年には尼子家も滅ぼし、元就は一代で中国地方のほぼ全域と北九州の一部を支配する大大名になったのでした。
※上記は今回までの内容に関連する映像です。尚、講座のすべてに関する映像も配信しております。




いつも有難うございます。
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ケンシロウ こんにちは。
↓ 追いつくどころか振り切られそうですw
大内家も内部に裏切り者が居るわけですから
簡単に滅びてしまいますよね。
ケンシロウさんへ
黒田裕樹 > ↓ 追いつくどころか振り切られそうですw
ケンシロウさんなら大丈夫ですよ(^^♪
> 大内家も内部に裏切り者が居るわけですから
> 簡単に滅びてしまいますよね。
国などの組織体が滅亡するのは、外からの圧力よりも内部からの崩壊の方が多いんですよね。
我が国は大丈夫でしょうか…?
戦国謀略王
青田です。 黒田先生
こんばんは
青田です。
この前、毛利元就についての本を読んだのですが、
毛利元就は、間違いなく、戦国謀略王ですね。
私は、毛利元就が、躍進したのは、最初、敵の能力が凡庸だからと思っていましたが、
本を読んで、わかったことは
中国地方は、知将・猛将が多くいました。
(陶晴賢もかなり、優秀な武将だったんですね。)
ということは、毛利元就が、彼ら以上に恐ろしく、謀略に長けていたということなんですね。
それにしても、謀略とは、いわば、相手の心を支配するマインドコントロールのような能力なので
この能力のある毛利元就は、人間の心理について、知り尽くしていた気がします。
実際には、絶対に不可能ですが
こういうガチンコ対決をしたら、どうなっていたんでしょうね。
◆ 毛利元就の謀略vs 羽柴秀吉の調略
対決。
◆ 毛利元就の謀略vs 織田信長の戦略対決。
それにしても、謀略だけで、あれだけの領土を拡大したというのは、素直に尊敬します。
今の日本の外交官にも、毛利元就くらいの謀略のような『したたかさ。』を見習って欲しいものですね。
青田さんへ
黒田裕樹 確かに興味ある対決ですね。
また、確かに外交における「したたかさ」で現代においても存在している国もありますから、我が国の外交戦略ももっと考えてほしいものです。
兵法とは、騙し合い
青田です。 黒田先生
こんばんは
青田です。
毛利元就の生き方は、逆の立場で考えると
もの凄い、今の日本に恐怖感を与えますね。
というのも、
地方の弱小豪族でも、謀略があれば、大国を飲み込むことが出来るという証明です。
これって、
今、日本はGDP世界3位の国ですが、
他国の弱小国家であっても、日本に謀略を掛ければ、気がつけば、日本を乗っ取れるという証明ですね。(情報戦、工作員、脅しの外交戦)
今の日本は、『豊かさボケ』『平和ボケ』『平等ボケ』なので、謀略に長けた他国からすると
これほど、謀略をしやすい国は、ないかもしれません。
願わくば、今の日本の政権担当者が、
毛利輝元でないことだけを祈ります。
そう言えば、毛利輝元も謀略に掛って、戦わずして領地を削られましたね。
これも、今の、尖閣諸島、竹島もそうならないように祈りたいです。
青田さんへ その2
黒田裕樹 仰るとおりの危惧を私も感じますね。
大内氏
青田です。 黒田先生
こんばんは
青田です。
気になったので、大内氏について、調べました。
大内氏は、領土が大きいだけではなく、
文化的にも大内文化を創り、さらに明との貿易で、
経済力も十分にあったのですね。
最後は、大内義隆が、平和ボケになり、
あっさり、滅びましたが、
大国でも、トップが平和ボケだとスグに滅ぶのですね。
今の日本は、大丈夫か心配です。
青田さんへ その3
黒田裕樹 私も心配になりますね。